エギーユ・デラーズ

エギーユ・デラーズの人物像と活躍

エギーユ・デラーズは、OVA『機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY』において重要な役割を果たす架空のキャラクターです。彼はジオン公国軍の大佐として登場し、その後に中将に昇進します。彼の特徴は、滑らかなスキンヘッドと髭で、冷静沈着な性格が際立っています。彼は軍人としてだけでなく、卓越した戦略家としても知られており、部下や仲間たちから深い信頼を得ていました。

組織と信念

デラーズはジオン軍内でギレン派に属し、一年戦争の期間中は、宇宙攻撃軍ソロモン防空隊に所属し、ア・バオア・クー戦の際には総帥直属艦隊の指揮を執りました。グワジン級戦艦「グワデン」を旗艦として運用し、艦内にはギレンの胸像を飾るほど彼を深く尊敬していました。その影響もあってか、目的のためにはコロニー落としなどの非人道的な手段も辞さない姿勢があります。

一年戦争後は「茨の園」という隠れ家を拠点に「デラーズ・フリート」を結成し、連邦による支配からの解放を目指して、若き将兵たちを率いて連邦軍に対抗しました。アナベル・ガトーとの関係性も深く、彼からは強い敬愛を寄せられ、デラーズ自身もロマンティストな面を持ち合わせていました。このような特徴は、彼の行動や「茨の園」や「星の屑」といった名称選びにも表れています。

劇中での戦績

物語の中で、デラーズはア・バオア・クーの防衛戦に参加します。彼の艦隊を率いて防衛に当たる中、ギレン戦死の報を受け、その背後にキシリアの暗殺があることを敏感に察知します。その際、修理を求めて要塞に着艦したガトーに、次の決起を待つよう説得して配下に加えました。

戦後の協議では、連邦に服属を拒否する者たちを率いて地球圏に残留し、地球での活動を続けました。0081年8月にはゲリラ活動を開始し、デラーズ・フリートとして連邦と戦う姿勢を強固にしました。連邦の地球志向に対抗するため、彼は積極的に行動を開始し、連邦軍の内部における特殊部隊の設立という結果を引き起こしました。

星の屑作戦

0083年、彼は星の屑作戦を発動します。トリントン基地からのガンダム試作2号機の奪取を成功させ、その際には連邦軍とジオン残党軍双方に「デラーズ・フリート」の名を知らしめました。彼は、終戦協定は無効であり、連邦が真の敵であると主張しました。その後の観艦式では、試作2号機で連邦艦隊を襲撃し、大規模な攻撃を仕掛けました。

この星の屑作戦は、結果的に地球圏に甚大な衝撃を与え、デラーズの名を冠したデラーズ紛争が成立しました。しかし、この作戦が実を結んだ一方で、連邦内には彼らへの対抗策が講じられ、新たな脅威となる形成が進みました。デラーズ自身は、最終的にはシーマ・ガラハウの裏切りに遭いながらも、ガトーに自身の意思を託し、彼の奮闘を促しました。

搭乗機と艦隊

デラーズは専用のリック・ドムを与えられ、その機体は物語のスタート地点でガトーが操ろうとするシーンでも印象的でした。また、彼が指揮するグワデンも特異で、大きな艦としてギレンからの信任を受けていました。彼の存在は、連邦とは対極の意義を持ち、ジオン残党の存続をかけた重要な局面での象徴となったのです。

このように、デラーズは単なる軍人ではなく、戦略家として、また思想的指導者としての役割を果たしました。彼の影響力はその後の宇宙世紀に大きな影響を与え、連邦に対する抵抗のシンボルとして語り継がれることとなります。

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