エクトル・オリベラ

エクトル・オリベラ・アマロ：キューバ出身、波乱万丈の野球人生

エクトル・オリベラ・アマロ（Héctor Olivera Amaro , 1985年4月5日 - ）は、キューバ共和国サンティアーゴ・デ・クーバ州出身の元プロ野球選手（内野手）です。右投右打。

キューバ球界での輝かしい実績

オリベラは、父もキューバリーグで活躍した野球一家に育ちました。キューバ代表としても数々の国際大会に出場し、実績を残しています。

2006年：第1回WBC一次候補
2007年：第11回ワールドポート・トーナメント（B代表）、第37回IBAFワールドカップ（A代表）
2008年：北京オリンピック
2009年：第2回WBC
2010年：第17回インターコンチネンタルカップ MVP、二塁手ベストナイン

特に、2010年のインターコンチネンタルカップでは、27打数16安打と驚異的な打率を記録し、チームを牽引しました。

MLBへの挑戦と挫折

2014年9月に亡命後、2015年3月24日にロサンゼルス・ドジャースと6年総額6250万ドルという大型契約を結びました。しかし、ビザ発給の遅れなどもあり、傘下のマイナーリーグでの出場を経て、同年7月にアトランタ・ブレーブスへ移籍します。

ブレーブスでは、セプテンバー・コールアップでメジャー昇格を果たし、三塁手として24試合に出場。打率.253、2本塁打、11打点とまずまずの成績を残しましたが、守備面では不安定さも見られました。

2016年には、同じキューバ出身のアドニス・ガルシアの加入により、左翼手へコンバートされます。しかし、4月13日に遠征先のワシントンD.C.で知人女性への暴行容疑で逮捕され、制限リスト入り。その後、82試合の出場停止処分を受けました。

7月30日にはサンディエゴ・パドレスへトレードされますが、8月2日にDFAとなり、マイナーリーグでの出場もないまま、8月10日に解雇されました。

その後

MLBからの解雇後、2017年5月30日に独立リーグであるアトランティックリーグのシュガーランド・スキーターズと契約しました。

詳細情報

2016年度シーズン終了時
キューバで通常用いられる個人通算成績は、プレーオフや選抜リーグなども合算するため、この表の合計とは一致しません

表彰

第38回ワールドカップ二塁手ベストナイン （2009年）
第17回インターコンチネンタルカップMVP・二塁手ベストナイン （2010年）

背番号

28 (2015年 - 2016年)

代表歴

2007 ワールド・ポート・トーナメント キューバ代表
2007 IBAFワールドカップ キューバ代表
2008年北京オリンピック
2009 ワールド・ベースボール・クラシック
2009 IBAFワールドカップ キューバ代表
2010年世界大学野球選手権大会キューバ代表
* 2010 IBAFインターコンチネンタルカップ キューバ代表

オリベラの野球人生は、キューバでの輝かしい実績から一転、MLBでの挫折、そして不祥事による解雇と、まさに波乱万丈でした。その才能は高く評価されていましたが、様々な要因が重なり、MLBでの成功を掴むことはできませんでした。

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