エドモンド本田

エドモンド本田：相撲を愛するストリートファイター

エドモンド本田（通称：E.本田）は、カプコンの対戦型格闘ゲーム『ストリートファイター』シリーズに登場する、相撲を愛する日本の大関力士です。その独特な風貌と豪快な技は、シリーズを通して多くのファンを魅了し続けています。

キャラクター設定

初登場は『ストリートファイターII』。日本代表の力士として、相撲の素晴らしさを世界に広めるため、ストリートファイトの旅に出ます。赤いまわしの上には青い縦縞の浴衣を羽織り、戦闘時には上半身を露わにする姿が特徴的です。顔には歌舞伎の隈取りを施し、勝利時には飛び六方などの歌舞伎のポーズを披露するなど、日本文化を積極的にアピールしています。

この隈取りと浴衣は、デザイナーのアイデアによるもので、海外で身分を隠して戦う際に、日本の文化を象徴する歌舞伎のメイクを参考にしたとされています。また、トレードマークの大銀杏は非常に硬くセットされており、頭突きなど激しい攻撃にも乱れることはありません。ゲーム中では、頭突きを多用した結果、髷の中に骨が生えたという設定で描かれています。

本田のホームステージは土俵。シリーズによって銭湯の中や銭湯前など、ユニークな場所が選ばれています。

人物

豪快でさっぱりした性格で、一人称は「わし」、口調は「〜でごわす」です。角界ではその型破りなスタイルから良く思われていませんが、本田自身は相撲を心から愛しており、多くの人々にその魅力を伝えたいと考えています。その情熱は、『ストリートファイター』シリーズを通して、世界巡業と称したストリートファイトの旅や、相撲を「わあるどわいど」にするという野望へと繋がっています。

また、面倒見の良い一面もあり、ベガの洗脳から解放されたものの記憶を失ったベガ親衛隊のメンバーたちを引き取り、稽古をつけています。

食に対するこだわりも強く、特にちゃんこ鍋への愛情は格別で、料理人にもその魅力を力説するほどです。

ゲーム上の特徴

相撲取りでありながら、張り手や投げ技に加え、ボディプレス、ヒップドロップ、飛び込み頭突き、飛び蹴りなど、相撲の枠にとらわれない多彩な技を駆使して戦います。自身の体重を生かした重量感のある攻撃と、巨体からは想像できないほどの躍動感あふれる動きが持ち味です。

初期の『ストリートファイターII』では、動きが遅いものの、高い攻撃力で一発逆転を狙うキャラクターとして認識されていました。特に「スーパー頭突き」はトリッキーな奇襲技として使われました。しかし、後に「スーパー頭突き」の無敵時間を活かした戦法が開発され、待ちキャラとしての評価を得るようになりました。

技の解説

通常技

ごっつぁんチョップ：発生が早く、攻撃判定の強い近距離立ち強パンチ。

Vシステム

雷電砲：Vリバーサル。強力な掌底を叩き込む。
スーパーごっつぁん砲：Vシフトブレイク。

Vスキル

猫だまし：目の前に両手を突き出して掌を合わせる。飛び道具を打ち消し、必殺技でキャンセル可能。
肩屋入り：「百裂張り手」の性能を強化する。通常技や特殊技からキャンセル可能になる。

Vトリガー

鬼瓦：全身から蒸気と汗を噴き出し、「鬼大角」と「鬼無双」が使用可能になる。
手力男：六方のポーズを取り、全身から蒸気と汗を噴き出す。「岩戸開き」が使用可能になる。

投げ技

さば折り：相手の腰を締め上げる掴み技。プロレスのベアハッグに近い。相撲の「さば折り」とは異なる。
折檻蹴り：相手の頭を掴み、膝蹴りを連続で入れる。『ストリートファイターII』シリーズでのみ使用。
俵投げ：相手を米俵のように投げ飛ばす。
吊り屋根投げ：「俵投げ」の空中版。

特殊技

膝蹴り：至近距離で繰り出す2段膝蹴り。
払い蹴り：横に脚を突き出す。強版は相手をダウンさせる。
フライングスモウプレス：フライングボディプレス。
四股踏み / 力足：前者は『ストIV』、後者は『ストV AE』での技名。足を踏みつける中段攻撃。

ターゲットコンボ

近距離立ち中パンチ → 四股踏み / 地鎮
近距離立ち中パンチ → 近距離立ち強パンチ
連ね張り手：立ち弱パンチから立ち中パンチに繋げる
開手：立ち弱パンチ、立ち中パンチ、「猫だまし」を繋げる

必殺技

百裂張り手：高速で張り手を繰り出す技。連打で動作時間を延長可能。いわゆる「ケズリ技」の元祖。
スーパー頭突き：両腕をクロスさせ、頭突きで突進する技。出掛かりに無敵時間あり。
鬼大角：Vトリガー[I]発動中に使用可能。「スーパー頭突き」の強化版。
スーパー百貫落とし：斜め上に飛び上がり、ヒップアタックで落下する技。対空技と奇襲技の二面性を持つ。
大銀杏投げ：相手の頭を掴んで地面に叩き付け、ヒップアタックで追い打ちする投げ技。
大蛇砕き：「EX大銀杏投げ」で相手を地面に叩き付けた後、「四股踏み」で怯ませ、「スーパー百貫落とし」で締める。
岩戸開き：Vトリガー[II]発動中に使用可能。低い姿勢から数歩走り出し相手に触れると腰（まわし）を掴んで画面端まで持ち運び、画面端に叩き付ける。
摺り富岳：両掌で突きこみ、ショルダータックルを繰り出す。
和邇千切り：5連続でさば折りをする投げ技。
荒塩：前方に荒塩を撒く。ジャンプ中の相手を落とせる。

スーパーコンボなど

鬼無双：「スーパー頭突き」を2回連続で繰り出す技。LV3では「百裂張り手」で追撃。
富士颪：頭突きで打ち上げた相手を「スーパー百貫落とし」で追撃する技。
大蛇砕き：「大銀杏投げ」の強化版。地面に叩き付ける動作を2回行い、ヒッププレスで締める。
UC1 - スーパー鬼無双：「スーパー頭突き」で突進後、壁に叩きつけて「百裂張り手」で追撃する。
UC2 - 震・大蛇砕き：相手を地面に叩き付け、空中でポーズを取った後、ヒッププレスで攻撃する。
CA - 神ヶ島：「スーパー頭突き」で突進し相手を突き飛ばすと塵手水の両手開きで気合をため、約30発の張り手を叩き込む。
スーパー百裂張り手：「百烈張り手」をしながら前進する技。

その他のメディアでの本田

アニメ映画『ストリートファイターII MOVIE』では、ダルシムとの対戦やリュウとの共闘など、重要な役割を担っています。
実写映画『ストリートファイター』では、ゲームとは異なる設定で登場します。
歴史紹介アニメ『よみがえる藤原京』では、新必殺技を披露するためにリュウたちを招集するストーリーが描かれています。

その他

本田は、『ストリートファイター』シリーズを通して、一度もエンディングのグラフィックに変更が加えられていないキャラクターです。また、初期のシリーズでは勝利時のメッセージが最も多いキャラクターでもあります。しかし、『ストリートファイターEX』シリーズには一度も登場していません。大[[相撲]]を茶化しているとも取れるキャラクターであるため、両国国技館でのイベントでは、本田のバルーンが除外されたこともあります。

本田のキャラクターデザインは、カプコンの女性社員「ERICHAN」が担当し、モデルは千代の富士であるとされています。

関連人物

ソドム：ライバルキャラクターとして、度々対戦します。
ユーリ、ユーニ：本田が稽古をつけています。
エル・フォルテ：ちゃんこ鍋を勧めています。
ハカン：旧知の間柄で、共に自国国技の担い手で、ちゃんこ料理が好物です。

主な登場作品

ストリートファイターIIシリーズ
ストリートファイターZERO3
ストリートファイターIVシリーズ
ストリートファイターV
ストリートファイター6
CAPCOM VS. SNKシリーズ
SNK VS. CAPCOM 激突カードファイターズ全シリーズ
モンスターストライク

キャスト

菅原正志（『ZERO3』、『CAPCOM VS. SNK』シリーズ）
永野善一（『ストIV』シリーズ以降の関連作品全般）
郷里大輔（劇場アニメ『ストリートファイターII MOVIE』、『ストリートファイターII〜よみがえる藤原京〜 ロマントピア藤原京'95』）
福田信昭（実写映画『ストリートファイター』日本語吹き替えテレビ版）
安西正弘（実写映画『ストリートファイター』日本語吹き替えソフト版）
ピーター・ネイビー・トゥイアソソポ（実写映画『ストリートファイター』）


エドモンド本田は、そのユニークなキャラクター性と相撲を愛する熱い心で、多くのファンを魅了し続ける、まさにストリートファイター界のレジェンドと言えるでしょう。

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