エノケンのちゃっきり金太

映画『エノケンのちゃっきり金太』について

『エノケンのちゃっきり金太』は、1937年に公開された日本の時代劇コメディ映画です。監督は山本嘉次郎が務め、主演は喜劇役者として人気を博していた榎本健一（エノケン）が務めました。この映画は、前編と後編の二部構成となっており、それぞれが独立した物語として楽しむことができます。

構成

前編
第一話『まゝよ三度笠の巻』
第二話『行きはよいよいの巻』
後編
第三話『帰りは怖いの巻』
第四話『まてば日和の巻』

スタッフ

本作は、監督の山本嘉次郎が原作と脚本も兼任しており、彼の多才さが際立っています。また、撮影は唐沢弘光、音楽は栗原重一が担当しました。特筆すべきは、助監督として本多猪四郎と黒澤明という、後の日本映画界を代表する二人の巨匠が参加していた点です。

監督: 山本嘉次郎
製作: 萩原耐
製作主任: 谷口千吉
原作: 山本嘉次郎
漫画: 横山隆一
脚本: 山本嘉次郎
撮影: 唐沢弘光
音楽: 栗原重一
装置: 北猛夫
録音: 鈴木勇
編集: 岩下広一
助監督: 本多猪四郎、黒澤明

キャスト

主演の榎本健一が、ちゃっきり金太というキャラクターを演じ、コミカルな演技で観客を魅了しました。その他、中村是好、二村定一など、当時の人気俳優たちが脇を固めています。

榎本健一 - ちゃっきり金太
中村是好 - 岡っ引の倉吉
二村定一 - 飴やの三次
如月寛多 - 小原葉太郎
柳田貞一 - 上州やの亭主
市川圭子 - 上州やの娘 おつう
花島喜世子 - でろれんのおすみ
山懸直代 - 巡礼娘 おゆき
千川輝美
宏川光子
北村武夫
近藤登
金井俊夫
椿澄枝
宮野照子
清水美佐子
南弘一
小坂信夫
斎藤務
松ノボル
榊田敬治
九州男博

リメイク

『エノケンのちゃっきり金太』は、後年になって複数回リメイクされています。

映画
1958年：青柳信雄監督、三木のり平主演で『ちゃっきり金太』、『続ちゃっきり金太』が製作されました。
テレビ番組
1964年：日本テレビで三代目古今亭志ん朝主演によるテレビドラマが放送されました。この作品には、原案として山本嘉次郎、そして倉吉の親分役として榎本健一も出演しています。

映像ソフト

長らくVHSでのみ入手可能でしたが、2020年に朝日新聞社から発売されたDVDマガジン「黒澤明DVDコレクション」にて初DVD化されました。

外部リンク

allcinema
日本映画データベース
KINENOTE
IMDb
国立映画アーカイブ
文化庁日本映画情報システム

まとめ

『エノケンのちゃっきり金太』は、昭和初期の日本映画界を代表する喜劇作品であり、エノケンの魅力が詰まった一作です。時代劇でありながらもコメディ要素が強く、老若男女問わず楽しめる作品と言えるでしょう。

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