エリック・ブロイキンク

エリック・ブロイキンクは、1964年オランダ・ヘルダーラント州レーデン出身の元自転車ロードレース選手です。2004年からはラボバンクのゼネラルマネージャーを務めています。

1984年のロサンゼルスオリンピックでは、100kmチームタイムトライアルに出場し4位入賞を果たしました。翌1985年にプロへ転向し、1986年にはペーター・ポスト率いるパナソニックに移籍。

1987年のジロ・デ・イタリアでは、第1、第2ステージでマリア・ローザを保持し、総合3位という好成績を収めました。また、ツール・ド・フランス第12ステージでは見事勝利を飾っています。

1988年はブロイキンクにとって充実したシーズンとなりました。ジロ・デ・イタリアでは第14ステージを制覇し、総合優勝のアンドリュー・ハンプステンを最後まで追い詰め、総合2位となりました。ツール・ド・フランスでは、マイヨ・ブラン（新人賞）を獲得。その他、バスク一周、クリテリウム・アンテルナシオナルで総合優勝、オムロープ・ヘット・フォルクでも優勝するなど、数々の実績を残しました。

1989年のツール・ド・フランスでは、ルクセンブルクで行われたプロローグを制し、マイヨ・ジョーヌを獲得しました。しかし、1989年限りでパナソニックが解散したため、1990年に当時最強の布陣と言われたPDMに移籍。

1990年のツール・ド・フランスでは、総合優勝を狙える力を発揮しました。個人タイムトライアル区間である第12、第20ステージを制し、グレッグ・レモン、クラウディオ・キアプッチと優勝争いを繰り広げましたが、レモンに2分29秒差で及ばず3位、キアプッチとはわずか13秒差でした。この頃のブロイキンクは、タイムトライアルだけでなく、平地、山岳コースでも安定した走りを見せ、将来ツール・ド・フランスを制すると目されていました。同年のオランダ スポーツマンオブザイヤーを受賞しています。

しかし、1991年のツール・ド・フランスにおけるPDMチームの食中毒事件（ドーピング疑惑）を境に、ブロイキンクの成績は下降線を辿りました。

その後、オンセに移籍した1993年にロンド・ファン・ネーデルランドで総合優勝、国内選手権・個人ロードレースで優勝。1995年、1997年の国内選手権・タイムトライアルで優勝といった戦績を収めたものの、ツール・ド・フランスなどの大きなレースで優勝争いをする機会はなくなってしまいました。

1997年に現役を引退。オランダ放送協会の解説者を経て、2004年に現役最後の所属チームであったラボバンクのチーム監督に就任しました。

2005年には、バネストを退団することになったデニス・メンショフの獲得に成功。同年、メンショフはブエルタ・ア・エスパーニャを制覇しました。メンショフは2007年のブエルタも制しており、他にもオスカル・フレイレやトーマス・デッケルらが活躍するなど、チーム監督として高い手腕を発揮しています。

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