エレクトリックおばあちゃん

エレクトリックおばあちゃん

ザ・スパイダースが1970年9月25日にリリースしたシングル「エレクトリックおばあちゃん」は、グループ解散前に発表された最後のシングルとして知られています。

当初は、三本締めを用いたオリジナル曲「オメデトウゴザイマス」もリリース予定でしたが、こちらは未発表に終わりました。

楽曲の背景

この楽曲は、アメリカのポップデュオ、ジャン&ディーンが1964年にヒットさせた「パサディナのおばあちゃん」を下敷きに制作されました。オリジナル曲では赤いダッジで爆走するおばあちゃんが歌われていますが、「エレクトリックおばあちゃん」では、舞台を青森県の弘前市に移し、同様のコンセプトが展開されています。

歌詞には、当時の社会情勢を反映したハイジャックやシージャックといった言葉が盛り込まれており、特に同年発生したよど号ハイジャック事件や瀬戸内シージャック事件を連想させる内容となっています。

制作と参加メンバー

リードボーカルは堺正章が担当。ドラムスは、同年5月に脱退した田邊昭知に代わり、前田富雄が務めました。前田は、スパイダースのローディーとして活動する傍ら、田辺の下でドラムの腕を磨いていました。

リリース後の展開

オリコンチャートでは67位を記録。オリジナルLPには収録されていません。

ザ・スパイダース解散後、1986年にはNTTのCMソングとして、メンバーであったかまやつひろしが歌う替え歌『Let's call おばあちゃん』が使用され、再び注目を集めました。

収録曲

1. エレクトリックおばあちゃん
作詞:麻生ひろし／作曲:かまやつひろし／編曲:ザ・スパイダース
演奏時間:2分53秒
2. いつわりの恋
作詞:岩谷時子／作曲:松崎由治／編曲:服部克久
演奏時間:3分27秒

舞台化

2014年には、青森県に本拠を置く劇団『渡辺源四郎商店』が、本楽曲を題材とした舞台を上演しました。この舞台は、青函連絡船八甲田丸就航50周年記念作品として制作されました。

スタッフ（舞台）

作・演出：畑澤聖悟
舞台監督：伊勢谷早紀
舞台監督補：三上晴佳、工藤良平
プロデュース：佐藤誠
ドラマターグ・演出助手：工藤千夏
舞台美術：山下昇平
制作：なべげんわーく合同会社
共催（青森公演）：NPO法人あおもりみなとクラブ

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