オウケンサクラ

オウケンサクラ：輝ける一瞬と長く険しい道のり

オウケンサクラ（2007年3月31日生まれ）は、日本の競走馬、そして現在は繁殖牝馬として活躍する名馬です。その馬名は、冠名に「桜」を組み合わせた、美しく覚えやすいものです。

2009年のデビューは、やや遅れてのスタートとなりました。初戦の新馬戦では4着、続く未勝利戦でも3着と、勝利には届きませんでした。しかし、2010年1月、ようやく未勝利戦で初勝利を挙げると、勢いに乗って500万下のこぶし賞も制覇。チューリップ賞では4着と、桜花賞への優先出走権獲得はなりませんでしたが、フラワーカップで見事優勝。重賞初制覇を果たし、悲願の桜花賞への切符を掴みました。

桜花賞では、自らレースを引っ張る逃げの戦法に出ました。終盤まで先頭をキープするも、アパパネに差し切られ2着。惜しくも優勝は逃しましたが、その力強い走りで多くのファンを魅了しました。続くオークスでは5着、秋緒戦のローズステークスでは8着と、期待されたほどの結果は残せませんでした。秋華賞では11着と大敗を喫し、天皇賞（秋）では17番人気ながら4着と健闘を見せました。しかし、続くマイルチャンピオンシップでは16着と再び低迷。

2011年も、勝利からは遠ざかりました。中京記念、中山牝馬ステークスでは13着と大敗。福島牝馬ステークスで4着と健闘する場面もありましたが、ヴィクトリアマイルではハイペースの逃げも虚しく15着に終わりました。目黒記念、府中牝馬ステークス、カシオペアステークス、福島記念と、不本意な結果が続きました。愛知杯では9着と、勝利への道は険しいままでした。

2012年は、阪神牝馬ステークスで13着と大敗した後、初めてダートに挑戦するも、オアシスステークスでは最下位に沈みました。その後は、安土城ステークスで3着に入るなど、持ち前の能力を見せる場面もありましたが、安定した成績を残すには至りませんでした。バーデンバーデンカップ、CBC賞では4着、アイビスサマーダッシュでは14着、朱鷺ステークスでは6着と、勝利から遠ざかったまま、2013年2月20日、競走馬としてのキャリアに終止符を打ちました。

華々しいデビューから、数々のレースを戦い抜いたオウケンサクラ。その競走生活は、輝ける一瞬と長く険しい道のりでした。引退後は、生まれ故郷である高瀬牧場で繁殖牝馬となり、新たな役割を担っています。

その血統背景もまた、注目に値します。母であるランフォザドリームは、朝日チャレンジカップとマーメイドステークスを制覇し、エリザベス女王杯で2着の好成績を残しています。姉のフィーユドゥレーヴも函館2歳ステークスを制覇するなど、優れた血統を受け継いでいます。祖母ミルフォードスルーも函館3歳ステークスとシンザン記念を制した名馬であり、オウケンサクラの活躍は、その血統の素晴らしさを証明するものです。

オウケンサクラの競走成績、繁殖成績、血統表などの詳細は、netkeiba、スポーツナビ、JBISサーチ、Racing Postなどのサイトで確認できます。

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