オサエ

囲碁における「オサエ」とは

囲碁における「オサエ」とは、相手の石が自身の勢力圏に侵入してくるのを防ぐために打つ手のことを指します。これは特定の形を指すものではなく、相手の進出を阻止するという目的を持つ様々な手段の総称です。例えば、相手の石が隅に侵入しようとするのを防ぐために、ハネたり、マガったりする手が「オサエ」となります。

オサエの種類

「オサエ」は、その形や目的によっていくつかの種類に分類できます。具体的な例として、以下のようなものが挙げられます。

ハネの形でのオサエ: 相手の石の進出方向に対して斜めに打つことで、その勢いを止める手法です。この形は、相手の石を動きにくくし、自身の勢力を拡大する効果があります。
マガリの形でのオサエ: 相手の石の進出方向に対して直角に曲がるように打つことで、その勢いを止めます。特に、隅のあたりでよく使われる手法で、自身の勢力圏を強固にする効果があります。

図解による説明

以下に、実際の碁盤でのオサエの例を図を用いて説明します。

図1:



この図では、黒1が相手の隅への侵入を防ぐ「オサエ」です。このように、相手の侵入を防ぐ目的で打たれる手は、全て「オサエ」と表現されます。

図2:



この図では、黒2,4,8,白5がいずれも「オサエ」の例です。このように、様々な状況で相手の進出を止める手が「オサエ」として使われます。

オサエコミとは

特に、マガリの形で相手の進出を止め、同時に自身の勢力を厚くするような「オサエ」を、「オサエコミ」と呼ぶことがあります。これは、単に相手の進出を止めるだけでなく、自身の地を増やしたり、戦略的な布石を打ったりする上で重要な要素となります。

図3:



上図黒1のように、マガリの形で相手の進出を止め、厚く勢力圏を確保する手を「オサエコミ」と表現することがあります。

まとめ

「オサエ」は、囲碁における基本的な打ち方の一つでありながら、その形や目的によって様々なバリエーションが存在します。相手の進出を防ぐという基本を理解し、実戦で様々な「オサエ」を使いこなすことが、囲碁上達への鍵となります。書籍「ハネとオサエ (烏鷺うろブックス)」(淡路修三著)も参考になるでしょう。

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