オジー・ティモンズ

オズボーン・ルウェリン・ティモンズ：異色の経歴を持つ指導者

オズボーン・ルウェリン・ティモンズ（Osborne Llewellyn "Ozzie" Timmons、1970年9月18日 - ）は、アメリカ合衆国フロリダ州タンパ出身の元プロ野球選手（外野手）であり、現在はMLBのミルウォーキー・ブルワーズで打撃コーチを務めています。右投右打。

現役時代：メジャーから日本へ

1991年のMLBドラフト5巡目（全体137位）でシカゴ・カブスから指名され、プロとしてのキャリアをスタートさせました。1995年には念願のメジャーデビューを果たします。

2001年には、中日ドラゴンズに入団。入団当初、球団のスコアラーからは「アロンゾ・パウエルそっくりのタイプ」と評され、レオ・ゴメスの後を継ぐ4番打者としてティム・アンローと共に大きな期待を背負っての入団でした。オープン戦では好調を維持し、開幕戦では4番打者として3安打を放つなど、その期待に応える活躍を見せました。

しかし、シーズンが進むにつれて打撃の安定感を欠き、徐々に信頼を失っていきました。チームは李鐘範が長距離砲タイプでなかったことや、アンローが期待外れだったことから、5月にはメジャー復帰を目指していたゴメスを復帰させるという策に出ます。さらに、福留孝介が外野にコンバートされ、波留敏夫が横浜ベイスターズからトレードで入団するなど、外野手の競争は激化の一途を辿りました。この状況に不満を抱いた李鐘範が退団するも、ティモンズの出場機会が増えることはありませんでした。シーズン終盤には二軍落ちも経験するなど、チームの戦力として貢献することはできず、シーズン終了後に退団。

打率こそ低かったものの、勝負強さと日本プロ野球への適応への期待から、球団からは残留の打診もあったようですが、本人がこれを断ったというエピソードが残っています。

中日退団後は、マイナーリーグやリーガ・メヒカーナ・デ・ベイスボル、独立リーグであるアトランティックリーグのアトランティックシティ・サーフなどでプレーし、2006年まで現役を続けました。

指導者としてのキャリア

2007年からは、タンパベイ・デビルレイズ（2008年からはレイズ）傘下のコーチとして、指導者の道を歩み始めます。A-級ハドソンバレー・レネゲーズのコーチ（2007年）、A級コロンバス・キャットフィッシュの打撃コーチ（2008年）を経て、2009年から7年間はAA級モンゴメリー・ビスケッツで一塁コーチを務めました。2016年からは2年間、AAA級ダーラム・ブルズで打撃コーチとして、若手選手の育成に尽力しました。

2018年シーズンからは、長年の功績が認められ、レイズの一塁コーチに就任。2021年までその任を務めました。

2022年シーズンからは、ミルウォーキー・ブルワーズの打撃コーチとして、新たな挑戦をスタートさせています。

記録と背番号

NPBでの記録としては、以下のようなものがあります。

初出場・初先発出場：2001年3月30日、対広島東洋カープ1回戦（ナゴヤドーム）
初打席・初安打：同上
初打点：同上
初本塁打：2001年4月28日、対横浜ベイスターズ4回戦（浜松球場）

背番号は、現役時代から指導者時代を通して、様々な番号を着用しています。

30（1995年 - 1996年、2018年 - 2021年8月31日）
31（1997年）
40（1999年、2021年9月1日 - 同年終了）
44（2000年 - 2001年）
99（2022年 - 2023年）
43（2024年 - ）

異色の経歴を持つオズボーン・ルウェリン・ティモンズ。その経験を活かし、これからも多くの選手を育成し、球界に貢献してくれることでしょう。

もう一度検索