オズワルド・ザ・ラッキー・ラビット

オズワルド・ザ・ラッキー・ラビットについて

オズワルド・ザ・ラッキー・ラビット（Oswald the Lucky Rabbit）は、1927年にウォルト・ディズニーとアブ・アイワークスによって誕生したウサギのキャラクターです。彼は初期のアニメーションの象徴的存在で、後にミッキーマウスの登場に結びつく重要なキャラクターでもあります。オズワルドの権利は1928年にユニバーサル・ピクチャーズに渡ったため、ディズニーは新たにミッキーマウスを生み出す必要がありました。しかし、2006年にオズワルドの諸権利が再びディズニーカンパニーに返還されました。

概要

ウォルト・ディズニーとアブ・アイワークスは、かつてチャールズ・ミンツの指導の下で『アリス・コメディ』という実写とアニメーションを組み合わせた作品を制作していました。しかし、当作品のキャラクター「ジュリアス・ザ・キャット」が他の作品を模倣したとして批判を受け、シリーズの人気は低下。その結果、ミンツの指示により新しいキャラクターを生み出すことになります。こうして誕生したのがオズワルドであり、彼は親しみやすいデザインで多くの人気を集めました。

オズワルドが登場する第2作目『トロリー・トラブルズ』は大ヒットし、その後合計26作品が製作されました。しかし1928年、ユニバーサル・ピクチャーズとの交渉の際に権利を巡る問題が発生し、ウォルトとアブはオズワルドに関する権利を失い、職場からも多くのアニメーターを手放すことになりました。この出来事がきっかけで、ウォルトは新しいキャラクターであるミッキーマウスの開発に取り掛かります。

作品の歴史

オズワルドの初期作品はサイレント映画で制作され、その独自のスタイルは後のミッキーマウスにも影響を与えました。そのデザインは黒い身体に丸い顔、そして大きな耳を持つというもので、作品内では様々なコミカルな表現が使用されていました。

1928年、ウォルトがユニバーサルとの契約を失うと、制作はジョージ・ウィンクラーに引き継がれました。この時期、オズワルドは初めてトーキー形式の作品を登場させるなど、進化を遂げます。その後、ウォルター・ランツが制作を行うようになり、キャラクターデザインに変化が加えられるが、観客からの評価は低下し、1943年を最後にオズワルドの新作は制作されなくなりました。

ディズニーによる権利返還

2006年、ウォルト・ディズニー・カンパニーは、NBCとの契約によってオズワルドの全作品を含む権利を取り戻しました。この出来事は多くのファンを喜ばせ、オズワルドは再びディズニーキャラクターの一員となりました。以降、オズワルドは様々なイベントや作品に登場するようになり、2022年には94年ぶりに新作アニメーションも制作されています。

最後に

オズワルド・ザ・ラッキー・ラビットは、ディズニーの歴史において重要な役割を果たしたキャラクターです。彼の影響はミッキーマウスをはじめとする後続のキャラクターにも及び、今後もその魅力をファンに届け続ける存在となることでしょう。

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