オックスフォーディアン

オックスフォーディアンについて

オックスフォーディアン（英: Oxfordian）は、ジュラ紀に位置付けられる期間で、約1億6350万年前から1億5730万年前に該当します。この名称はイギリスにあるオックスフォード市に由来しており、オックスフォード周辺の地層の特徴から命名されました。ただし、「オックスフォード階」や「オックスフォーディアン階」という用語は、オックスフォーディアンの地質時代とは異なり、層序の単位を指しています。これらの用語は地層を表すものであり、時代名と対を成す関係にあります。

層序学的定義

オックスフォーディアン階は、1815年にウィリアム・スミスが提唱した「固い粘土と頁岩」として知られています。1818年には、W・ブックランドが「森あるいは沼地の粘土」としてその性質を描写しました。1844年にはアルシド・ドルビニが初めて「オックスフォーディアン」という用語を正式に導入しました。この名称はオックスフォード地域を基にしており、オックスフォードでは特にこの地層が顕著に露出しています。

オックスフォーディアン階はイングランド全土に広がっており、ドーセットからヨークシャー沿岸までほぼ連続して見られます。特に、ウェイマス、オックスフォード、ベッドフォード、ピーターバラ、スカーブラでは、この層が顕著に露出し、低く広がる谷を形成しています。また、イギリスのスカイ島やUigでもオックスフォーディアン期に属する岩石が見つかっています。

日本におけるオックスフォーディアン

日本では、富山県の有峰地域にある手取層群の有峰層がオックスフォーディアン階に相当します。この層からは、アンモナイトやベレムナイトといった化石が発見されています。さらに、福井県の山原坂層もオックスフォーディアン階に属し、ここでは貝皿層（バトニアン - カロビアン）や御手洗層（チトニアン）で確認できない三角貝が見つかるなど、貴重な化石の供給源となっています。

また、バトニアンからオックスフォーディアンにかけての期間には海進が起きており、この時期に富山県有峰の有峰層や福井県九頭竜地域の山原坂層が形成されました。福井県大野市に位置する和泉郷土資料館では、2018年の夏にオックスフォーディアン期のアンモナイト化石を初めて公開する企画展が開催されました。これは、後期ジュラ紀の化石に特化した展示であり、多くの訪問者にオックスフォーディアン期の生物や環境に関する理解を深める機会を提供しました。

このように、オックスフォーディアンは、その地質的特徴や化石の発見により、ジュラ紀を理解する上で非常に重要な時代として位置づけられています。

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