オビ・ウゴル諸語

オビ・ウゴル諸語

オビ・ウゴル諸語は、ウラル[[語族]]のフィン・ウゴル語派に属する言語グループであり、主にハンティ語（旧称オスチャーク語）とマンシ語（旧称ヴォグル語）の2つを指します。これらはハンガリー語と共にウゴル諸語を構成しています。話者はコーカソイドとモンゴロイドの混合人種です。

概要

オビ・ウゴル諸語は、現在のロシア、ウラル山脈中央部からオビ川、エルティシ川流域にかけての地域で話されています。ウゴル諸語の発祥地は、ウラル山脈中南部と考えられています。16世紀ごろから始まったロシア人の侵入によって、オビ・ウゴル諸語を話す人々は東方へ追いやられましたが、20世紀初頭までウラル山脈の西側に残っていた話者もいました。

ハンガリー語は紀元前11世紀頃にオビ・ウゴル諸語から分離したと考えられています。オビ・ウゴル諸語とハンガリー語は近い関係にありますが、音韻、統語法、語彙には大きな違いが見られます。一方、ハンティ語とマンシ語は互いにより近い関係にありますが、相互理解は困難です。

オビ・ウゴル諸語は、テュルク諸語、特にタタール語から強い影響を受けました。

文字と文化

オビ・ウゴル諸語には元来文字がありませんでしたが、1937年にキリル文字を改良した文字が制定されました。しかし、この文字で書かれた文献は多くなく、公の場での使用も限られています。

オビ・ウゴル諸語には韻文による詩の伝統があります。詩は5～6語から成る2行の文で構成され、各文には対になる語が使用され、意味的な関連性を持たせています。

現状

現在、マンシ語の話者は約3,800人、ハンティ語の話者は約14,280人で、いずれもロシア国内に居住しています。言語の存続が危惧されており、保護の取り組みが求められています。

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