オプタテシケヌプリ

オプタテシケヌプリ：伝説が息づく弟子屈の秘峰

オプタテシケヌプリは、北海道川上郡弟子屈町に位置する標高503.9mの山です。山頂には二等三角点「雄武建山」が設置されています。この山は、屈斜路火山群を構成する溶岩円頂丘の一つであり、約1万年前に火山活動があったとされています。

知られざる山の素顔

国土地理院発行の地形図には山名が記載されていませんが、一部の登山愛好家の間ではその名が知られています。火山群の北部には、アトサヌプリ、マクワンチサップ、サワンチサップといった山々が連なっています。

アイヌの伝説

この山には、アイヌの伝説が残されています。オホーツク海からの大津波によって藻琴山や周辺の山々が水没した際、オプタテシケヌプリだけは水没を免れ、山頂に避難したアイヌの人々が生き残ったという言い伝えがあります。

十勝岳連峰にあるオプタテシケ山と同様に、オプタテシケヌプリにも槍投げにまつわる伝説が存在します。藻琴山と槍投げをした際、誤って槍が摩周岳に当たり、その結果、摩周岳の神は国後島の爺爺岳へ移り住み、摩周岳の火口は槍投げの傷跡になったと伝えられています。オプタテシケヌプリの山頂北側には崖があり、これは藻琴山が投げた槍がかすめた跡であると言われています。

登山について

オプタテシケヌプリには登山道がないため、残雪期に登られることが多いです。一般的なルートとして、池湯林道から山頂南西側を登り、山頂を目指します。山頂は樹木のない笹原となっており、360度のパノラマが広がります。そこからは、斜里岳や藻琴山などの美しい景色を望むことができます。

オプタテシケヌプリは、手つかずの自然と伝説が息づく、魅力的な山です。登山経験者であれば、残雪期にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。山頂からの絶景は、きっと忘れられない思い出となるでしょう。

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