オベデ

オベデ：旧約聖書に登場する重要な人物

オベデは、旧約聖書の『ルツ記』に登場する人物で、聖書の中でも重要な役割を担っています。新共同訳聖書では「オベド」と表記されます。

オベデの概略

オベデは、ルツとボアズの間に生まれた息子であり、エッサイの父、そしてダビデ王の祖父にあたります。彼はイエス・キリストの先祖の一人として、マタイによる福音書とルカによる福音書に記載されたイエス・キリストの系図にもその名を見ることができます。オベデの誕生は、ルツ記における重要な出来事の一つであり、その後のイスラエルの歴史における大きな流れを作りました。

ルツ記におけるオベデ

ルツがオベデを身ごもった時、近所の女性たちはナオミに対して喜びを語りました。この出来事は、ルツとボアズの結婚、そしてオベデの誕生が、単なる個人的な喜びだけでなく、一族の繁栄と希望の象徴であることを示しています。近所の女性たちは、ナオミが新しい命によって慰められることを喜び、その誕生を祝福しました。

オベデという名前の語義

オベデという名前はヘブライ語で「（神の）しもべ」という意味を持ちます。この名前は、近所の女性たちによって名付けられました。この事実は、オベデの生涯が神の御心に沿ったものであり、彼自身が神のしもべとして生きたことを暗示しているとも解釈できます。

オベデの系図上の重要性

オベデは、ダビデ王の祖父であり、イエス・キリストの先祖の一人です。このことは、オベデがイスラエルの歴史において重要な位置を占めていることを示しています。彼の子孫が、後のイスラエル王国を築き、救い主であるイエス・キリストの誕生へとつながったことは、彼の生涯が単なる個人的なものではなく、神の救済計画の一部であったことを示唆しています。

まとめ

オベデは、旧約聖書の中でも特に重要な人物の一人であり、その誕生は単なる個人的な喜び以上の意味を持っています。彼は神の計画の中で、重要な役割を担い、後のイスラエルの歴史に大きな影響を与えました。彼の物語は、神の愛と恵みが、一族を通して受け継がれていくことを示しています。オベデの存在は、聖書全体の物語の中で、希望と救いの象徴として語り継がれているのです。

出典

『聖書 [口語] 』日本聖書協会、1955年
『聖書 [新共同訳] 』日本聖書協会、1987年

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