オーストラリア準備銀行

オーストラリア準備銀行（RBA）について

オーストラリア準備銀行（Reserve Bank of Australia, RBA）は、オーストラリア連邦の中央銀行であり、同国におけるオーストラリア・ドルの発券を唯一行う機関です。シドニーに本店を置き、金融政策の策定・実施を通じて、オーストラリア経済の安定と成長に寄与しています。

歴史

RBAの前身は、1911年に設立されたオーストラリア・コモンウェルス銀行（CBA）です。当初は市中銀行として機能していましたが、1924年に財務省から発券業務を引き継ぎ、中央銀行としての役割を徐々に担うようになりました。

1945年には、CBAの中央銀行機能が法的に明確化されました。その後、1960年にRBAが設立され、CBAの中央銀行機能はRBAに移管されました。1980年代には、為替管理を放棄し変動相場制へ移行するとともに、他の銀行に対する監督権限も付与されました。しかし、1988年には、この監督権限はオーストラリア金融規制局（Australian Prudential Authority）に移管されています。

役割と責任

RBAは、以下の主な役割と責任を担っています。

金融政策の実施: 金利の調整や公開市場操作を通じて、インフレを抑制し、雇用を最大化するなど、経済の安定を目指します。
発券銀行: オーストラリア・ドルの紙幣を発行する唯一の機関です。
銀行の監督: かつては銀行の監督も行っていましたが、現在はオーストラリア金融規制局が担当しています。
金融システムの安定化: 金融市場におけるリスクを監視し、安定的な金融システムを維持するための措置を講じます。

取締役会と総裁

RBAの運営は取締役会によって行われ、政策決定は総裁を中心に進められます。2006年9月18日から7年の任期を務めたグレン・スティーブンズ（Glenn STEVENS）氏は、総裁としてRBAの舵取りを行いました。なお、2007年12月に就任したケビン・ラッド首相は、RBAの独立性を維持することを公約しています。

補足情報

オーストラリア準備銀行は、その独立性を保ちながら、オーストラリア経済の安定と成長を支える重要な役割を担っています。
金融政策の決定は、国内外の経済状況を総合的に考慮して行われ、その動向は常に注目されています。

関連項目

オーストラリア・ドル
中央銀行

外部リンク

Reserve Bank of Australia（英語）
Museum of Australian Currency Notes（英語）

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