オープロダクション

有限会社オープロダクション：日本のアニメーション業界を支える老舗スタジオ

有限会社オープロダクションは、アニメーション制作における作画作業の請負を主とする、日本の老舗企業です。アニメーション事業者協会にも加盟しており、業界における確固たる地位を築いています。

歴史と発展：

1970年5月、ハテナプロダクション出身のベテランアニメーターらによって設立されました。創業当初は、Aプロダクションや東映動画制作のテレビアニメシリーズを中心に請負業務を行っていました。1980年代までは、東映動画作品を担当するチームと、日本アニメーション作品（『世界名作劇場』など）を担当するチームの二本柱で事業を展開していました。

設立メンバーの塩山紀生氏が社長に就任しましたが、1年後には退社。その後、村田耕一氏が社長を引き継ぎました。同社は作画プロダクションとして、スタジオジブリやマッドハウスなど、数多くの著名なアニメーションスタジオの作品制作にも参加し、日本のアニメーション史に名を刻む作品群に貢献しています。

オープロダクションは、多くの才能を育成したことで知られています。真鍋譲二氏、友永和秀氏、丹内司氏、山内昇寿郎氏、長崎重信氏、末吉裕一郎氏、高坂希太郎氏など、数多くの著名なアニメーターが在籍し、中には後にアニメ監督として活躍する飯田つとむ氏（飯田馬之介）や漫画家の高橋春男氏も含まれます。

テレビアニメーション制作以外にも、個人のアニメーション作家、アニメーション同好会代表、そして後の評論家となる人物など、多様な人材が在籍していました。この多様な人材こそが、オープロダクションの強みの一つと言えるでしょう。

特に特筆すべきは、1975年から7年間をかけて自主制作で長編アニメーション映画『セロ弾きのゴーシュ』（宮沢賢治原作、高畑勲監督）を制作したことです。この作品は、1981年度毎日映画コンクール大藤信郎賞を受賞し、オープロダクションの技術力と情熱の高さを世に知らしめました。

2006年には、村田耕一氏の逝去に伴い、並木氏が社長に就任。現在も、全社員がアニメーターという、アニメーション制作に特化した体制を維持しています。2008年には、本社を東京都杉並区天沼から荻窪に移転しました。

社名の由来：

社名の「オープロダクション」は、設立当時発行されていた平凡出版（現・マガジンハウス）の男性誌『PocketパンチOh!』に由来しています。「OH!プロダクション」「OHプロ」といった表記も用いられることがあります。

主要作品：

オープロダクションは、数多くのアニメーション作品に携わってきました。その作品リストは膨大で、日本のアニメーション史において重要な位置を占める作品が多数含まれています。以下に、関わった主な作品をいくつか列挙します。

テレビアニメ：『アタックNo.1』、『ルパン三世』シリーズ、『ゲッターロボ』、『UFOロボ グレンダイザー』、『未来少年コナン』、『ドラえもん』、『ちびまる子ちゃん』、『クレヨンしんちゃん』、『新世紀エヴァンゲリオン』など多数

OVA：『デビルマン 誕生編』、『デビルマン 妖鳥死麗濡編』など

劇場映画：スタジオジブリ作品多数、『銀河鉄道999』、『ルパン三世 カリオストロの城|ルパン三世_カリオストロの城』、『映画ドラえもん』シリーズ、『映画クレヨンしんちゃん』シリーズ、『劇場版ポケットモンスター』シリーズなど多数

関係者：

オープロダクションには、多くの才能あるアニメーターが在籍、あるいは出身しています。彼らが日本のアニメーション業界の発展に大きく貢献してきたことは間違いありません。

まとめ：

有限会社オープロダクションは、長年にわたり日本のアニメーション業界を支えてきた老舗企業です。数々の名作アニメーションの制作に携わり、多くの優れたアニメーターを育成してきた実績は、日本のアニメーション文化に計り知れない貢献を果たしてきたと言えるでしょう。これからも、日本のアニメーション業界を牽引していく存在として、その活躍が期待されます。

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