カイザー・チーフス
カイザー・チーフスは、1990年代前半のブリットポップ、特に初期ブラーやスーパーグラス、パルプなどから強い影響を受けた、イギリスのリーズ出身のロックバンドです。彼らの音楽は、ポップでキャッチーな曲調が特徴で、イギリス国民特有の皮肉っぽさにユーモアを交えた歌詞を、英国調サウンドに乗せて表現しています。
長い下積み時代を経て遅咲きの成功を収め、2005年のUKシーンにおける新人レースを先陣を切りました。その人気は瞬く間に広がり、UKシーンにおける国民的ロックバンドとしての地位を確立しました。
リッキー・ウィルソン (Ricky Wilson) - ヴォーカル、ドラム
アンドリュー・ホワイト (Andrew White) - ギター、ヴォーカル、アコースティックギター
サイモン・リックス (Simon Rix) - ベース、ギター
ニック・“ピーナッツ”・ベインズ (Nick 'Peanut' Baines) - キーボード、ギター
ヴィジェイ・ミストリー (Vijay Mistry) - ドラム
元メンバー
ニック・ホジソン (Nick Hodgson) - ドラム、ヴォーカル、コーラス、ギター、ピアノ、ベース、フルート、メインコンポーザー
中学校以来の仲間であったニック、ピーナッツ、サイモンに、リーズのクラブで知り合ったリッキーとアンドリューが加わり、1997年にラストン・パーヴァというバンドを結成しました。しかし、レコード契約には至らず、ピーナッツとサイモンが学業から戻ってきたところで、バンド名をパーヴァと変更して再スタートを切ります。
パーヴァはベガーズ・バンケット傘下のマントラ・レコーディングスと契約を果たし、2001年から2003年にかけてシングル3枚とアルバム1枚をリリースしました。当時流行していたガレージロックバンドでしたが、全く注目されないままレーベル閉鎖により契約解消となってしまいます。
その後、彼らはそれまでの楽曲を全て廃し、一からの曲作りに励み、周囲のバンドとは異なる独自のスタイルを確立しようとしました。そしてバンド名をカイザー・チーフスに改名し、再デビューを果たします。
2004年5月、インディー・レーベルからシングル「オー・マイ・ゴッド」を発表し、話題を呼びます。続く2枚目のシングル「ライオット」がヒットし、一躍期待の新人として注目されるようになりました。
2005年3月、ファーストアルバム『エンプロイメント』をリリース。アルバム収録曲の5枚のシングルが立て続けにヒットし、アルバムは全英ヒットチャートで2位を獲得、全英で200万枚を超えるセールスを記録し、アメリカでも高い評価を得ます。
同年、イギリス最大の音楽賞であるブリット・アウォーズで最多3部門を受賞したのをはじめ、各音楽誌上からも賞賛を受け、一気にブレイクを果たしました。また、同年に初来日し、フジ・ロック・フェスティバルに出演しました。
2007年2月には、セカンドアルバム『アングリー・モブ〜怒れる群集』を発表。前作の完全な続編として歌詞が統一された内容で、初登場全英1位を獲得し、その人気を不動のものとしました。さらに同年のフジ・ロック・フェスティバルにも参加し、ステージから突然降りて近くの出店からスポーツドリンクを買って戻るなど、観客を大いに沸かせるパフォーマンスを披露しました。
2011年6月、4枚目のスタジオ・アルバム『ザ・フューチャー・イズ・メディバル』をリリース。本作はアメリカではリリースされず、代わりに収録曲を入れ替えて再編集したアルバム『Start the Revolution Without Me』が2012年3月にリリースされました。
2012年12月4日、ドラマーのニック・ホジソンがTwitter上でバンドを脱退したことを発表し、バンド側もこの事実を認めました。翌2013年には後任のドラマーとしてヴィジェイ・ミストリーが加入しました。
2014年、通算5枚目のスタジオ・アルバム『エデュケーション、エデュケーション、エデュケーション＆ウォー』をリリース。全英アルバムチャートではセカンドアルバム以来となる初登場1位を獲得しました。
アルバム
『エンプロイメント』 (2005年)
『アングリー・モブ〜怒れる群集』 (2007年)
『オフ・ウィズ・ゼア・ヘッズ』 (2008年)
『ザ・フューチャー・イズ・メディバル』 (2011年)
『エデュケーション、エデュケーション、エデュケーション＆ウォー』 (2014年)
ミニ・アルバム
『ラップ・オブ・オナー~栄光のウイニング・ラン』 (2005年) ※ジャパンオンリーの来日公演記念盤
シングル
Oh My God （2004年）
I Predict a Riot （2004年）
Everyday I Love You Less and Less （2005年）
Modern Way （2005年）
You Can Have It All （2005年）
Ruby （2007年）
Everything Is Average Nowadays （2007年）
The Angry Mob （2007年）
Love's Not a Competition (But I'm Winning) （2007年）
Never Miss a Beat （2008年）
Good Days Bad Days （2008年）
Little Shocks （2011年）
Man on Mars （2011年）
Kinda Girl You Are （2011年）
On the Run （2012年）
Listen to Your Head （2012年）
映像作品
『エンジョイメント』 (2005年)(DVD)
『ライブ・アット・エランド・ロード』 (2008年)(DVD)
2005年 フジ・ロック・フェスティバル 05
2007年 3月16日 渋谷クラブクワトロ、フジ・ロック・フェスティバル 07
2008年 11月25日 赤坂BLITZ
2011年 フジ・ロック・フェスティバル 11
バンド名「カイザー・チーフス」は、彼らが応援する地元リーズのサッカークラブ、リーズ・ユナイテッドの主力DFで、2002年日韓Wカップ南アフリカ代表のルーカス・ラデベ選手が以前所属していた南アフリカの強豪「カイザー・チーフス」からきています。
ジョン・ボン・ジョヴィは、「俺はしばらくの間、ロックはもう終わったんじゃないかと心配していたんだ。でも、突然カイザー・チーフスが現れた。彼等がロックを絶滅から守ったんだ」とコメントしています。
同期のバンドからの人望も厚く、元リバティーンズのピート・ドハーティ、カール・バラー両名からそれぞれリスペクトを寄せられています。またジ・オーディナリー・ボーイズ、クリブス、フランツ・フェルディナンド、ザ・キラーズ、ブロック・パーティ等とも仲が良いことで知られています。クリブスはカイザーのシングル「モダン・ウェイ」をカバーしています。最近ではリリー・アレンが「オー・マイ・ゴッド」をカバーしました。日本のバンドではポリシックスと親交があり、彼らを帯同してUKツアーをともにしたり、来日公演の際にポリシックスのフロントマンであるハヤシをサプライズゲストとして登場させたりしています。
非常に好意的で愛想の良いバンドとして知られていますが、その事を訊かれたリッキーは「俺たちがイイ人達だって?誤解しちゃいけない。俺たちはギャングなんだぜ」と発言したことがあります。
英国的でスタイリッシュなファッションでも注目を集めており、スーツやタイ、襟付きシャツでキッチリとブリティッシュトラッド調にキメながら、そのスーツとシャツを汗でビッショリと濡らしての情熱的なライブは、特に女性ファンからの人気が高いようです。また、リッキーはシャツやT[[シャツ]]1枚にベストを合わせるスタイルを好んでおり、ここ数年は同様のスタイルでほとんどのライブをこなしています。
フロントマンのリッキー・ウィルソンは2006年5月21日の夜、お気に入りのテレビ番組を観るためにハード・ファイのコンサートを途中で抜け出しリーズ市内の道路を横断中、ひき逃げの事故に遭いました。しかし、彼のトレードマークであるジャンプで車上へ身を翻したため、大事には至りませんでした。この時の事故を、リッキーは「ハード・ファイのライブを抜け出したらどういう目に遭うかわかった」「（事故に遭ってから）男らしく冷静なフリしてたけど、ほんとは放心状態だったよ」と語っています。
彼らのデビューにより、出身地であるリーズが良質な音楽の発信地として注目を集めるようになりました。アークティック・モンキーズの出身地であるシェフィールドとひとくくりにした「ニュー・ヨークシャー・ブーム」という言葉が生まれたほどです。
公式サイト（英語）
ホステス・エンタテインメント内ページ（日本語）
長い下積み時代を経て遅咲きの成功を収め、2005年のUKシーンにおける新人レースを先陣を切りました。その人気は瞬く間に広がり、UKシーンにおける国民的ロックバンドとしての地位を確立しました。
メンバー
リッキー・ウィルソン (Ricky Wilson) - ヴォーカル、ドラム
アンドリュー・ホワイト (Andrew White) - ギター、ヴォーカル、アコースティックギター
サイモン・リックス (Simon Rix) - ベース、ギター
ニック・“ピーナッツ”・ベインズ (Nick 'Peanut' Baines) - キーボード、ギター
ヴィジェイ・ミストリー (Vijay Mistry) - ドラム
元メンバー
ニック・ホジソン (Nick Hodgson) - ドラム、ヴォーカル、コーラス、ギター、ピアノ、ベース、フルート、メインコンポーザー
来歴
中学校以来の仲間であったニック、ピーナッツ、サイモンに、リーズのクラブで知り合ったリッキーとアンドリューが加わり、1997年にラストン・パーヴァというバンドを結成しました。しかし、レコード契約には至らず、ピーナッツとサイモンが学業から戻ってきたところで、バンド名をパーヴァと変更して再スタートを切ります。
パーヴァはベガーズ・バンケット傘下のマントラ・レコーディングスと契約を果たし、2001年から2003年にかけてシングル3枚とアルバム1枚をリリースしました。当時流行していたガレージロックバンドでしたが、全く注目されないままレーベル閉鎖により契約解消となってしまいます。
その後、彼らはそれまでの楽曲を全て廃し、一からの曲作りに励み、周囲のバンドとは異なる独自のスタイルを確立しようとしました。そしてバンド名をカイザー・チーフスに改名し、再デビューを果たします。
2004年5月、インディー・レーベルからシングル「オー・マイ・ゴッド」を発表し、話題を呼びます。続く2枚目のシングル「ライオット」がヒットし、一躍期待の新人として注目されるようになりました。
2005年3月、ファーストアルバム『エンプロイメント』をリリース。アルバム収録曲の5枚のシングルが立て続けにヒットし、アルバムは全英ヒットチャートで2位を獲得、全英で200万枚を超えるセールスを記録し、アメリカでも高い評価を得ます。
同年、イギリス最大の音楽賞であるブリット・アウォーズで最多3部門を受賞したのをはじめ、各音楽誌上からも賞賛を受け、一気にブレイクを果たしました。また、同年に初来日し、フジ・ロック・フェスティバルに出演しました。
2007年2月には、セカンドアルバム『アングリー・モブ〜怒れる群集』を発表。前作の完全な続編として歌詞が統一された内容で、初登場全英1位を獲得し、その人気を不動のものとしました。さらに同年のフジ・ロック・フェスティバルにも参加し、ステージから突然降りて近くの出店からスポーツドリンクを買って戻るなど、観客を大いに沸かせるパフォーマンスを披露しました。
2011年6月、4枚目のスタジオ・アルバム『ザ・フューチャー・イズ・メディバル』をリリース。本作はアメリカではリリースされず、代わりに収録曲を入れ替えて再編集したアルバム『Start the Revolution Without Me』が2012年3月にリリースされました。
2012年12月4日、ドラマーのニック・ホジソンがTwitter上でバンドを脱退したことを発表し、バンド側もこの事実を認めました。翌2013年には後任のドラマーとしてヴィジェイ・ミストリーが加入しました。
2014年、通算5枚目のスタジオ・アルバム『エデュケーション、エデュケーション、エデュケーション＆ウォー』をリリース。全英アルバムチャートではセカンドアルバム以来となる初登場1位を獲得しました。
ディスコグラフィー
アルバム
『エンプロイメント』 (2005年)
『アングリー・モブ〜怒れる群集』 (2007年)
『オフ・ウィズ・ゼア・ヘッズ』 (2008年)
『ザ・フューチャー・イズ・メディバル』 (2011年)
『エデュケーション、エデュケーション、エデュケーション＆ウォー』 (2014年)
ミニ・アルバム
『ラップ・オブ・オナー~栄光のウイニング・ラン』 (2005年) ※ジャパンオンリーの来日公演記念盤
シングル
Oh My God （2004年）
I Predict a Riot （2004年）
Everyday I Love You Less and Less （2005年）
Modern Way （2005年）
You Can Have It All （2005年）
Ruby （2007年）
Everything Is Average Nowadays （2007年）
The Angry Mob （2007年）
Love's Not a Competition (But I'm Winning) （2007年）
Never Miss a Beat （2008年）
Good Days Bad Days （2008年）
Little Shocks （2011年）
Man on Mars （2011年）
Kinda Girl You Are （2011年）
On the Run （2012年）
Listen to Your Head （2012年）
映像作品
『エンジョイメント』 (2005年)(DVD)
『ライブ・アット・エランド・ロード』 (2008年)(DVD)
来日公演
2005年 フジ・ロック・フェスティバル 05
2007年 3月16日 渋谷クラブクワトロ、フジ・ロック・フェスティバル 07
2008年 11月25日 赤坂BLITZ
2011年 フジ・ロック・フェスティバル 11
バンド名の由来
バンド名「カイザー・チーフス」は、彼らが応援する地元リーズのサッカークラブ、リーズ・ユナイテッドの主力DFで、2002年日韓Wカップ南アフリカ代表のルーカス・ラデベ選手が以前所属していた南アフリカの強豪「カイザー・チーフス」からきています。
その他
ジョン・ボン・ジョヴィは、「俺はしばらくの間、ロックはもう終わったんじゃないかと心配していたんだ。でも、突然カイザー・チーフスが現れた。彼等がロックを絶滅から守ったんだ」とコメントしています。
同期のバンドからの人望も厚く、元リバティーンズのピート・ドハーティ、カール・バラー両名からそれぞれリスペクトを寄せられています。またジ・オーディナリー・ボーイズ、クリブス、フランツ・フェルディナンド、ザ・キラーズ、ブロック・パーティ等とも仲が良いことで知られています。クリブスはカイザーのシングル「モダン・ウェイ」をカバーしています。最近ではリリー・アレンが「オー・マイ・ゴッド」をカバーしました。日本のバンドではポリシックスと親交があり、彼らを帯同してUKツアーをともにしたり、来日公演の際にポリシックスのフロントマンであるハヤシをサプライズゲストとして登場させたりしています。
非常に好意的で愛想の良いバンドとして知られていますが、その事を訊かれたリッキーは「俺たちがイイ人達だって?誤解しちゃいけない。俺たちはギャングなんだぜ」と発言したことがあります。
英国的でスタイリッシュなファッションでも注目を集めており、スーツやタイ、襟付きシャツでキッチリとブリティッシュトラッド調にキメながら、そのスーツとシャツを汗でビッショリと濡らしての情熱的なライブは、特に女性ファンからの人気が高いようです。また、リッキーはシャツやT[[シャツ]]1枚にベストを合わせるスタイルを好んでおり、ここ数年は同様のスタイルでほとんどのライブをこなしています。
フロントマンのリッキー・ウィルソンは2006年5月21日の夜、お気に入りのテレビ番組を観るためにハード・ファイのコンサートを途中で抜け出しリーズ市内の道路を横断中、ひき逃げの事故に遭いました。しかし、彼のトレードマークであるジャンプで車上へ身を翻したため、大事には至りませんでした。この時の事故を、リッキーは「ハード・ファイのライブを抜け出したらどういう目に遭うかわかった」「（事故に遭ってから）男らしく冷静なフリしてたけど、ほんとは放心状態だったよ」と語っています。
彼らのデビューにより、出身地であるリーズが良質な音楽の発信地として注目を集めるようになりました。アークティック・モンキーズの出身地であるシェフィールドとひとくくりにした「ニュー・ヨークシャー・ブーム」という言葉が生まれたほどです。
脚注
公式サイト（英語）
ホステス・エンタテインメント内ページ（日本語）
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