カズ・ヒロ
カズ・ヒロ（Kazu Hiro、1969年5月25日 - ）は、日本出身のアメリカ人メイクアップアーティスト、現代美術家です。かつては佐和一宏、辻一弘として活動していました。
京都府京都市で生まれたカズ・ヒロは、幼少期に『スター・ウォーズ』を観て映画に魅了されました。特に、特殊メイクに興味を持ち、映画雑誌で俳優ハル・ホルブルックが特殊メイクでエイブラハム・リンカーンを演じる姿を見て、その道に進むことを決意します。
独学で特殊メイクを学び始めたカズ・ヒロは、雑誌に載っていたディック・スミスの住所に手紙を送り、返信を受けました。ディック・スミスからの「独学が一番だ」という助言を受け、さらに研究を深めます。その後、代々木アニメーション学院で講師を務めたり、江川悦子の工房でディック・スミスが特撮の総指揮を務めた映画『スウィートホーム』のメイクに携わったりしました。
1996年、カズ・ヒロは単身渡米し、ディック・スミスに師事します。その後、兄弟子であるリック・ベイカーの工房「シノベーションスタジオ」に所属し、『メン・イン・ブラック』や『PLANET OF THE APES/猿の惑星|PLANET OF THE APES_猿の惑星』などの大作映画に参加しました。2000年には『グリンチ』で、リック・ベイカーらと共に英国アカデミー賞メイクアップ&ヘアー賞を受賞しました。
2006年公開の映画『もしも昨日が選べたら』で特殊メイクを担当し、第79回アカデミー賞でメイクアップ賞にノミネートされました。その後も『マッド・ファット・ワイフ』で2年連続のノミネートを果たしましたが、受賞には至りませんでした。
その後、カズ・ヒロは現代美術の分野に活動の場を移し、2013年にはアンディ・ウォーホルの巨大な頭像を制作しました。彼の作品はニューヨークの美術展で展示され、高い評価を得ています。
2017年、映画『ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男|ウィンストン・チャーチル_ヒトラーから世界を救った男』で主演のゲイリー・オールドマンから特殊メイクを依頼されたことをきっかけに映画界に復帰。ゲイリー・オールドマンの特殊メイクを担当し、第90回アカデミー賞でメイクアップ&ヘアスタイリング賞を日本人として初めて受賞しました。この受賞は、日本人としては石岡瑛子以来25年ぶりの個人受賞となりました。
さらに、第92回アカデミー賞では、映画『スキャンダル』で2度目のメイクアップ&ヘアスタイリング賞を受賞しました。
2019年3月、カズ・ヒロは日本国籍を離れてアメリカの市民権を取得し、名前をカズ・ヒロ（Kazu Hiro）に改名しました。この背景には、家族との関係を断ちたいという思いがありました。幼少期から親との間に問題を抱えていたカズ・ヒロは、国籍を捨てることで自身のアイデンティティを確立しようと考えました。
カズ・ヒロは、特殊効果やメイクアップの分野で数多くの作品に携わってきました。以下に主な作品を挙げます。
特殊効果
メン・イン・ブラック (1997)
ディアボロス/悪魔の扉|ディアボロス_悪魔の扉 (1997)
ナッティ・プロフェッサー2 クランプ家の面々 (2000)
メン・イン・ブラック2 (2002)
地獄の変異 (2005)
メイクアップ
スウィートホーム (1989)
八月の狂詩曲 (1991)
ミンボーの女 (1992)
Critical Care (1997)
エディ&マーティンの逃走人生 (1999)
ワイルド・ワイルド・ウエスト (1999)
グリンチ (2000)
PLANET OF THE APES/猿の惑星|PLANET OF THE APES_猿の惑星 (2001)
メン・イン・ブラック2 (2002)
ザ・リング (2002)
ホーンテッドマンション (2003)
ヘルボーイ (2003)
ザ・リング2 (2005)
もしも昨日が選べたら (2006)
マッド・ファット・ワイフ (2007)
チャックとラリー おかしな偽装結婚!? (2007)
魔法にかけられて (2007)
トロピック・サンダー/史上最低の作戦|トロピック・サンダー_史上最低の作戦 (2008)
ベンジャミン・バトン 数奇な人生 (2008)
天使と悪魔 (2009)
G.I.ジョー (2009)
ソルト (2010)
LOOPER/ルーパー|LOOPER_ルーパー (2012)
ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男|ウィンストン・チャーチル_ヒトラーから世界を救った男 (2017)
スキャンダル (2019)
マエストロ: その音楽と愛と (2023)
その他
バットマン&ロビン Mr.フリーズの逆襲 (1997)
マイティ・ジョー (1998)
第55回英国アカデミー賞（2000年）- メイクアップ&ヘアスタイリング賞（『グリンチ』）
第90回アカデミー賞（2018年） - メイクアップ&ヘアスタイリング賞（『ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男|ウィンストン・チャーチル_ヒトラーから世界を救った男』）
第92回アカデミー賞（2020年） - メイクアップ&ヘアスタイリング賞（『スキャンダル』）
『顔に魅せられた人生』（2018年）
NHKアカデミア「カズ・ヒロ 生きるヒントが、ここに。」（2023年）
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アカデミー賞 - Oscars 公式映像
メイクアップ&ヘアスタイリング賞 受賞『ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男|ウィンストン・チャーチル_ヒトラーから世界を救った男』辻一弘 - YouTube
* メイクアップ&ヘアスタイリング賞 受賞『スキャンダル』カズ・ヒロ - YouTube
カズ・ヒロは、その卓越した技術と、芸術への情熱で、映画界と美術界の両方で輝かしい足跡を残しています。彼の今後の活躍から目が離せません。
生い立ちと映画への憧憬
京都府京都市で生まれたカズ・ヒロは、幼少期に『スター・ウォーズ』を観て映画に魅了されました。特に、特殊メイクに興味を持ち、映画雑誌で俳優ハル・ホルブルックが特殊メイクでエイブラハム・リンカーンを演じる姿を見て、その道に進むことを決意します。
特殊メイクの道へ
独学で特殊メイクを学び始めたカズ・ヒロは、雑誌に載っていたディック・スミスの住所に手紙を送り、返信を受けました。ディック・スミスからの「独学が一番だ」という助言を受け、さらに研究を深めます。その後、代々木アニメーション学院で講師を務めたり、江川悦子の工房でディック・スミスが特撮の総指揮を務めた映画『スウィートホーム』のメイクに携わったりしました。
アメリカへの挑戦
1996年、カズ・ヒロは単身渡米し、ディック・スミスに師事します。その後、兄弟子であるリック・ベイカーの工房「シノベーションスタジオ」に所属し、『メン・イン・ブラック』や『PLANET OF THE APES/猿の惑星|PLANET OF THE APES_猿の惑星』などの大作映画に参加しました。2000年には『グリンチ』で、リック・ベイカーらと共に英国アカデミー賞メイクアップ&ヘアー賞を受賞しました。
アカデミー賞への道のり
2006年公開の映画『もしも昨日が選べたら』で特殊メイクを担当し、第79回アカデミー賞でメイクアップ賞にノミネートされました。その後も『マッド・ファット・ワイフ』で2年連続のノミネートを果たしましたが、受賞には至りませんでした。
現代美術への転身
その後、カズ・ヒロは現代美術の分野に活動の場を移し、2013年にはアンディ・ウォーホルの巨大な頭像を制作しました。彼の作品はニューヨークの美術展で展示され、高い評価を得ています。
映画界への復帰とアカデミー賞受賞
2017年、映画『ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男|ウィンストン・チャーチル_ヒトラーから世界を救った男』で主演のゲイリー・オールドマンから特殊メイクを依頼されたことをきっかけに映画界に復帰。ゲイリー・オールドマンの特殊メイクを担当し、第90回アカデミー賞でメイクアップ&ヘアスタイリング賞を日本人として初めて受賞しました。この受賞は、日本人としては石岡瑛子以来25年ぶりの個人受賞となりました。
さらに、第92回アカデミー賞では、映画『スキャンダル』で2度目のメイクアップ&ヘアスタイリング賞を受賞しました。
国籍変更と家族との関係
2019年3月、カズ・ヒロは日本国籍を離れてアメリカの市民権を取得し、名前をカズ・ヒロ（Kazu Hiro）に改名しました。この背景には、家族との関係を断ちたいという思いがありました。幼少期から親との間に問題を抱えていたカズ・ヒロは、国籍を捨てることで自身のアイデンティティを確立しようと考えました。
主な作品
カズ・ヒロは、特殊効果やメイクアップの分野で数多くの作品に携わってきました。以下に主な作品を挙げます。
特殊効果
メン・イン・ブラック (1997)
ディアボロス/悪魔の扉|ディアボロス_悪魔の扉 (1997)
ナッティ・プロフェッサー2 クランプ家の面々 (2000)
メン・イン・ブラック2 (2002)
地獄の変異 (2005)
メイクアップ
スウィートホーム (1989)
八月の狂詩曲 (1991)
ミンボーの女 (1992)
Critical Care (1997)
エディ&マーティンの逃走人生 (1999)
ワイルド・ワイルド・ウエスト (1999)
グリンチ (2000)
PLANET OF THE APES/猿の惑星|PLANET OF THE APES_猿の惑星 (2001)
メン・イン・ブラック2 (2002)
ザ・リング (2002)
ホーンテッドマンション (2003)
ヘルボーイ (2003)
ザ・リング2 (2005)
もしも昨日が選べたら (2006)
マッド・ファット・ワイフ (2007)
チャックとラリー おかしな偽装結婚!? (2007)
魔法にかけられて (2007)
トロピック・サンダー/史上最低の作戦|トロピック・サンダー_史上最低の作戦 (2008)
ベンジャミン・バトン 数奇な人生 (2008)
天使と悪魔 (2009)
G.I.ジョー (2009)
ソルト (2010)
LOOPER/ルーパー|LOOPER_ルーパー (2012)
ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男|ウィンストン・チャーチル_ヒトラーから世界を救った男 (2017)
スキャンダル (2019)
マエストロ: その音楽と愛と (2023)
その他
バットマン&ロビン Mr.フリーズの逆襲 (1997)
マイティ・ジョー (1998)
受賞歴
第55回英国アカデミー賞（2000年）- メイクアップ&ヘアスタイリング賞（『グリンチ』）
第90回アカデミー賞（2018年） - メイクアップ&ヘアスタイリング賞（『ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男|ウィンストン・チャーチル_ヒトラーから世界を救った男』）
第92回アカデミー賞（2020年） - メイクアップ&ヘアスタイリング賞（『スキャンダル』）
著書
『顔に魅せられた人生』（2018年）
出演
NHKアカデミア「カズ・ヒロ 生きるヒントが、ここに。」（2023年）
外部リンク
kazustudios.com (英語)
Kazu Hiro (@kazustudios) - X
カズ・ヒロ (kazuhiro525) - Facebook
カズ・ヒロ (@kazustudios) - Instagram
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Kazu Hiro - IMDb (英語)
アカデミー賞 - Oscars 公式映像
メイクアップ&ヘアスタイリング賞 受賞『ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男|ウィンストン・チャーチル_ヒトラーから世界を救った男』辻一弘 - YouTube
* メイクアップ&ヘアスタイリング賞 受賞『スキャンダル』カズ・ヒロ - YouTube
カズ・ヒロは、その卓越した技術と、芸術への情熱で、映画界と美術界の両方で輝かしい足跡を残しています。彼の今後の活躍から目が離せません。
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