カディス県

カディス県（Provincia de Cádiz）は、スペイン・アンダルシア州に属する県で、西ヨーロッパ大陸部の最南端に位置しています。県都はカディスです。

地理

カディス県は、アンダルシア州のウエルバ県、セビリア県、マラガ県と接しています。南西は大西洋、南東は地中海に面しており、ジブラルタル海峡を介してアフリカ大陸と向かい合っています。また、イギリス領ジブラルタルとは陸続きで接しています。

人口

カディス県の人口は、アンダルシア州内でも比較的多いです。沿岸部には多くの都市が発達しており、内陸部では農業が盛んです。

歴史

1833年のスペイン地方行政区分再編で、スペイン全土に49の県が設置された際、カディス県もその一つとして設立されました。県都はカディスと定められました。1939年から1975年のフランコ独裁体制を経て、スペインが民主化へと移行する中で、1982年1月11日、カディス県を含む8県で構成されるアンダルシア州が発足しました。

行政区画

カディス県は、6つのコマルカ（郡）と44のムニシピオ（基礎自治体）に分かれています。県都カディスの他に、ヘレス・デ・ラ・フロンテーラやアルヘシーラスなどが主要な都市です。

主な自治体

カディス県には、歴史的建造物や美しいビーチが魅力の自治体が多数あります。

司法管轄区

カディス県は、以下の14の司法管轄区に分けられています。各管轄区の中心自治体は太字で示します。

チクラーナ・デ・ラ・フロンテーラ司法管轄区 - アルカラ・デ・ロス・ガスーレス、ベナルップ＝カサス・ビエハス、チクラーナ・デ・ラ・フロンテーラ、コニル・デ・ラ・フロンテーラ、メディナ＝シドニア、パテルナ・デ・リベーラ
アルコス・デ・ラ・フロンテーラ司法管轄区 - アルカラ・デル・バジェ、アルガール、アルゴドナーレス、アルコス・デ・ラ・フロンテーラ、ボルノス、エスペーラ、エル・ガストール、オルベーラ、プエルト・セラーノ、セテニル・デ・ラス・ボデーガス、トーレ・アラキメ、ビジャマルティン
アルヘシーラス司法管轄区 - アルヘシーラス、ロス・バリオス、タリーファ
カディス司法管轄区 - カディス
サン・ロケ司法管轄区 - カステジャール・デ・ラ・フロンテーラ、ヒメーナ・デ・ラ・フロンテーラ、サン・ロケ
サンルーカル・デ・ラ・バラメーダ司法管轄区 - チピオーナ、サンルーカル・デ・ラ・バラメーダ、トレブヘーナ
ヘレス・デ・ラ・フロンテーラ司法管轄区 - ヘレス・デ・ラ・フロンテーラ、サン・ホセ・デル・バジェ
ラ・リネア・デ・ラ・コンセプション司法管轄区 - ラ・リネア・デ・ラ・コンセプション
サン・フェルナンド司法管轄区 - サン・フェルナンド
エル・プエルト・デ・サンタ・マリーア司法管轄区 - エル・プエルト・デ・サンタ・マリーア
ロタ司法管轄区 - ロタ
プエルト・レアル司法管轄区 - プエルト・レアル
バルバーテ司法管轄区 - バルバーテ、ベヘール・デ・ラ・フロンテーラ
ウブリーケ司法管轄区 - ベナオカス、エル・ボスケ、グラサレーマ、プラード・デル・レイ、ウブリーケ、ビジャルエンガ・デル・ロサリオ、サーラ

経済

カディス県では、かつてはナバンティア社などの造船業が盛んでしたが、近年は韓国や中国との競争により苦境に立たされています。一方で、エアバスやデルファイ社の工場も存在します。また、バジェ太陽熱発電所があり、再生可能エネルギー分野でも注目されています。特産品としては、シェリー酒が有名です。

観光業

観光業はカディス県の主要産業であり、特にスペイン内陸部やドイツ、イギリスからの観光客が多く訪れます。大西洋や地中海沿岸には多くの美しいビーチが点在し、国際環境教育基金（FEE）が認定するブルーフラッグビーチの数がヨーロッパの県の中で最も多いです。ジブラルタル海峡に近いタリファ周辺では、一年を通じて風が強いため、ウィンドサーフィンなどのウォータースポーツが盛んです。

交通

カディス県には、セビリアやマラガから高速道路が通じており、交通の便が良いです。また、ヘレス空港があるため、国内外からのアクセスも容易です。

脚注

カディス県の地理、歴史、文化、経済など多岐にわたる情報については、以下の外部リンクを参照してください。

外部リンク

* Cadiz Turismo

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