カトリック中町教会

カトリック中町教会は、長崎県長崎市に位置するカトリック教会で、その聖堂は歴史的にも重要な意味を持ちます。この教会は、長崎に現存する数少ない被爆建造物の一つであり、その歴史は明治時代にまで遡ります。

歴史

明治時代、長崎には大浦天主堂の他にカトリック教会がありませんでした。そのため、日本人信徒のための教会設立が強く求められていました。この要望に応え、フランス人女性からの寄付を受け、大村藩の蔵屋敷跡に教会が建設されることになりました。教会の設計は、パリ外国宣教会のパピノ神父が担当しました。

1897年9月8日、献堂式が盛大に執り行われました。しかし、1933年5月15日には、松山城放火事件の犯人による放火で教会は全焼してしまいました。この火災は近隣の民家にも燃え移り、10棟17戸を焼く大惨事となりました。さらに、1945年8月9日には長崎市への原子爆弾投下により、爆心地から2.6キロメートル南南東に位置していたこの教会も被災しました。爆風により天井が崩落するなど大きな損害を受け、その後の火災によって側壁と尖塔以外は焼失してしまいました。

戦後、1946年12月には木造の仮聖堂が完成し、信者たちの信仰生活を支えました。1950年1月からは聖堂の復旧工事が開始され、1951年10月16日には聖堂の復旧工事が完了し、山口愛次郎司教によって祝別されました。この復旧工事によって、教会は再び美しい姿を取り戻し、今日に至っています。

教会の保護者

この教会の保護者は、聖トマス西と15殉教者です。彼らは日本のキリスト教史において重要な役割を果たした殉教者であり、その信仰は多くの人々に影響を与え続けています。

敷地内の施設等

教会の敷地内には、以下の施設があります。

お告げの聖母保育園（お告げのマリア修道会立）
日本二十六聖人3少年像
聖トマス西と15殉教者（長崎十六聖人）記念碑

これらの施設は、教会の活動や歴史を伝える上で重要な役割を果たしています。

所在地

教会の所在地は、〒850-0055 長崎県長崎市中町1-13です。

交通アクセス

最寄りのJR長崎駅から徒歩6分と、非常にアクセスしやすい場所に位置しています。

関連項目

カトリック長崎大司教区
本島等 - 元長崎市長であり、この教会に籍を持つカトリック信徒でした。

外部リンク

中町教会ホームページ
* お告げの聖母保育園ホームページ - ウェイバックマシン（2010年5月8日アーカイブ分）

カトリック中町教会は、その歴史と信仰の深さから、多くの人々にとって心の拠り所となっています。被爆を乗り越えて復元されたこの教会は、平和への祈りを込めた場所としても大切にされています。

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