カナダ共産党

カナダ共産党とは

カナダ共産党（CPC）は、カナダ国内における代表的な共産主義政党です。1921年に設立され、国内で2番目に古い政党とされておりますが、過去には非合法化された経験もあります。現在は議会に議員を持たない小規模政党ですが、その歴史と影響力は注目に値します。

設立と初期の活動

カナダ共産党は、1921年にオンタリオ州ゲルフで設立されました。設立時、党員の多くは労働組合活動家や反戦運動を行っている人々でした。党は設立当初は非合法扱いであり、様々な政府の弾圧を受けながらも、世界の共産主義運動と連携を取ることになります。その後、党名をカナダ労働者党に変更しいくつかの法的変遷を経て、最終的にカナダ共産党に戻ります。

政策と目標

2011年のカナダ総選挙では、カナダ共産党は「企業支配の終焉」と「社会主義による権力の掌握」を掲げ、完全雇用や最低賃金の引き上げ、労働条件の改善といった具体的な政策目標を明示しました。また、労働権の保護、累進課税の強化、環境政策としてエネルギーの国有化なども含まれています。さらに、外交政策として平和主義を支持し、国際紛争への介入反対の立場も表明しています。

党内の変遷と外部要因

党の歴史は、内部分裂や外圧による影響を大きく受けてきました。特に、1930年代の世界恐慌は党の重要な転機となり、経済状況の悪化を背景に労働者の要求が急増し、党の主張が普及していくきっかけとなりました。しかし、党員の拘束や政府の弾圧も相次ぎ、地下活動を余儀無くされる事態も起きました。

そして、第二次世界大戦中には党が再び非合法化され、地下活動を行うかたわら、戦争の本質を変えて反ファシズムの立場を取るようになります。また、戦後に入ると、労働進歩党（LPP）として合法活動を再開し、特定の選挙で成果を上げるなどの活動を行いましたが、党名を元に戻した後もその影響力には限りがありました。

現代のカナダ共産党

最近の動きとして、2010年に開催された党大会では、党首のミゲル・フィギュエロアが次期連邦議会選挙で25人の候補を擁立する計画を発表しました。このように、近年においてもカナダ共産党は活動を続け、党の再建に努めています。特に、時代に合わせた新しい戦略や政策の推進に力を入れているようです。

結論

カナダ共産党は長い歴史を持つ政党であり、その活動や政策はカナダ国内外での政治状況と密接に関連しています。設立から100年以上が経過し、時代の流れとともに変化を続けてきたコミュニストたちの果たしてきた役割は、単なる歴史的事実ではなく、今後のカナダの政治においても重要な要素であると言えるでしょう。

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