カミングダウト

カミングダウトとは

『カミングダウト』は、2004年4月3日から2005年3月29日まで日本テレビ系列で放送されたバラエティ番組です。毎週火曜23:40 - 0:20（JST）に放送されていました。当初は2004年1月4日にスペシャル番組として放送され、好評だったためレギュラー化されました。レギュラー放送開始当初は毎週土曜深夜に60分間放送されていましたが、同年10月からは「しんバラ」枠に移動し、放送時間が40分間に短縮されるとともに、全国放送へと拡大しました。

番組概要

この番組の最大の特徴は、「だまし合いカードバトル」です。毎週変わるゲスト（プレイヤー）は、「トゥルーカード」（真実の告白）と「ダウトカード」（嘘の告白）を駆使して、相手を欺き、真実を見抜く心理戦を繰り広げます。プレイヤーには5枚のカードが配られ、その内訳はそれぞれ異なります。誰が何枚のカードを持っているかは、自分以外には分からないようになっています。プレイヤーは順番にカードを出し、そのカードが「トゥルーカード」なら真実の告白を、「ダウトカード」なら嘘の告白を行います。他のプレイヤーは、その告白に対して質問をし、告白者は真実であれば事実を、嘘であれば嘘を答えます。その後、他のプレイヤーは、告白が嘘だと思うなら「ダウトコール」をします。ダウトコールが成功すればカードを得られ、失敗すればカードを失います。また、ダウトコールがない場合は「ノーダウト」となり、告白が嘘であれば、見抜けなかったプレイヤーにカードが配られ、真実であれば、告白者がカードを消費します。最終的に残ったプレイヤー同士で「ファイナルカミングダウト」が行われ、最後まで残ったプレイヤーが勝利となります。

このゲームを制するには、相手の嘘を見抜く「洞察力」、自分の嘘を見抜かせない「演技力」、そして相手を揺さぶる「駆け引き」が重要になります。番組には、若手お笑いタレントや女性アイドルなど、様々なゲストが出演し、特に若手芸人がブレイク前の意外な過去を告白したり、ありえないような嘘の告白で体を張った企画に挑戦する姿が、番組の見どころの一つとなっていました。

ルール詳細

プレイヤーには5枚のカードが配られ、「トゥルーカード」と「ダウトカード」の割合はプレイヤーによって異なります。ゲームは、一番左のプレイヤーから順番にカードを裏向きに出し、告白を行います。他のプレイヤーは質問タイムで告白に対する質問をし、5秒間の「ダウトタイム」でダウトコールを行います。ダウトコールが成功すればカードを奪い、失敗すればカードを失います。ダウトコールがない場合は「ノーダウト」となり、告白が嘘であれば、他のプレイヤーにカードが配られ、真実であれば、告白者のカードが消費されます。これを繰り返して、残り1枚のプレイヤーになったら「ファイナルカミングダウト」に入り、指名されたプレイヤーのみがダウトコールを行い、成功すれば告白者はカードを受け取りゲームは継続、失敗すれば告白者の勝利でゲーム終了となります。

また、敗者には「ジョーカーズカミングダウト」という罰ゲームがあり、知られたくない秘密を暴露されることもありました。

「しんバラ」枠でのルール変更

「しんバラ」枠に移動してからは、カードの枚数が5枚から4枚に変更され、「パーフェクトダウト！」が廃止され、ノーダウトの場合はカードが1枚消費されるだけとなりました。

窃盗告白事件

2005年2月15日放送の回で、ゲスト出演者のあびる優が過去に「集団で店を潰したことがある」と告白しました。これは、ある店の倉庫に忍び込んで食料品などを盗み、店を潰したというものでした。この告白が犯罪行為を面白おかしく扱っていると視聴者から多数の抗議が寄せられました。

日本テレビは翌週の番組冒頭で謝罪し、内部調査を行うと発表しました。あびる優が所属するホリプロは、この影響で彼女の芸能活動を一時休止させましたが、後にこの告白は、小学生の頃の万引き経験を誇張したフィクションであったと説明しました。しかし、番組内ではあびるの発言に「万引きは犯罪です 絶対にやめましょう」とのテロップを被せており、この窃盗行為は「倉庫荒らし」と表現するのが適切であると指摘されています。

この事件は番組の打ち切りに影響を与えたのか、単なる改編期による終了だったのかは明らかにされていません。

他局番組への影響

この事件の影響で、あびる優が出演予定だった『どっちの料理ショー』の放送内容が差し替えられ、番組冒頭でその旨を説明するテロップが流されました。また、あびるの出演シーンが一部カットされたり、テロップで隠されるなどの措置が取られました。

行政指導

総務省は、日本テレビが「青少年の健全育成上好ましくない題材（集団による窃盗という犯罪行為）を取り上げ、同社の番組基準に反し、放送法第3条の3第1項の規定に抵触」したと認定し、日本テレビに対し、再発防止に必要な措置を講ずるよう行政指導を行いました。

番組ディーラー（MC）

番組MCは以下の通りです。

裏初代：佐藤祐造（インスタントジョンソン）※試作段階のみ
初代：永井大　※スペシャル番組のみ担当
2代目：谷原章介

アシスタントは高樹マリア、小田瑞穂（ダウトガール）が務めていました。

ナレーター

ナレーターは来宮良子、針谷桂樹、佐藤アサトが担当しました。

関連商品

カミングダウトカード
カミングダウト―true or doubt?50 selections

スタッフ

番組には、以下のようなスタッフが携わっていました。

企画・総合演出：黒川高
構成：藤井やすひろ、池谷フューチャ
TM：福王寺貴之
SW：木村博靖
CAM：望月達史
MIX：中山貴晴
音声：庄司薫一
VE：三山隆浩
照明：小笠原雅登
音効：石川一宏
編集：須藤康則（テレテックメディアパーク）
MA：石塚亮（テレテックメディアパーク）
美術：小野寺一幸
セットデザイン：近藤純子
大道具：角与一郎
小道具：中島浄
電飾：池埜雅史
ヴァーチャル：神崎允斗、大竹潤一郎
タイトル：中原芳
CG：柴崎三穂子、武信考
スタイリスト：江島モモ
編成：鬼丸尚、南波昌人
広報：原のりこ
TK：山沢啓子
リサーチ：菅野勇雄
AD：滝沢賢治、加藤貴光、市村崇、杉田美和
デスク：藤島悦子
AP：北詰由賀
ディレクター：卯目速人、寺野慎一郎、森伸太郎、武信考
演出：小林一丈、長田昌之
プロデューサー：篠宮浩司 / 天笠ひろ美、平山美由紀
チーフプロデューサー：吉川圭三
技術協力：NTV映像センター
制作協力：THE WORKS、acro
製作著作：日本テレビ

放送していた局

番組は、以下の局で放送されていました。

2004年4月 - 9月末

日本テレビ、山形放送、福島中央テレビ、テレビ新潟、静岡第一テレビ、中京テレビ、熊本県民テレビ

（テレビ信州、鹿児島読売テレビは7月改編で一旦打ち切り）

2004年10月 - 2005年3月

日本テレビ系列（UMK含む）全局

深夜時代の同時刻に月1回放送されていた番組

* ジェネジャン

脚注

外部リンク

カミングダウト公式サイト

もう一度検索