カム・アンド・ゲット・イット

ホワイトスネイクが1981年に発表したアルバム『カム・アンド・ゲット・イット』は、バンドの音楽性を大きく飛躍させた作品として、現在でも高い評価を受けています。このアルバムは、元ビートルズのリンゴ・スターが所有するスタートリング・スタジオでレコーディングが行われました。このスタジオは、かつてジョン・レノンが住んでいた邸宅を改築したもので、レコーディング期間中、デイヴィッド・カヴァデールはジョンとオノ・ヨーコの寝室だった部屋に宿泊したという逸話も残っています。

アルバム制作中には、ミッキー・ムーディがグラハム・ボネットと共にリーバイスのコマーシャルソングを録音するという、サイドプロジェクトも行われました。これは、当時の音楽シーンの活気を示すエピソードの一つと言えるでしょう。

『カム・アンド・ゲット・イット』からは、「ドント・ブレイク・マイ・ハート・アゲイン」が全英シングルチャートで17位、「ウッド・アイ・ライ・トゥ・ユー」が37位を記録し、商業的な成功も収めました。これらのシングルヒットにより、ホワイトスネイクはより幅広い層のファンを獲得することになります。

アルバムには、以下の楽曲が収録されています。

1. カム・アンド・ゲット・イット - Come an' Get It
2. ホット・スタッフ - Hot Stuff
3. ドント・ブレイク・マイ・ハート・アゲイン - Don't Break My Heart Again
4. ロンリー・デイズ、ロンリー・ナイツ - Lonely Days, Lonely Nights
5. ワイン、ウィメン・アンド・ソング - Wine, Women an' Song
6. チャイルド・オブ・バビロン - Child of Babylon
7. ウッド・アイ・ライ・トゥ・ユー - Would I Lie to You
8. ガール - Girl
9. ヒット・アンド・ラン - Hit an' Run
10. ティル・ザ・デイ・アイ・ダイ - Till the Day I Die

2007年にはリマスター盤がリリースされ、ボーナストラックとして、以下の楽曲の別バージョンやラフミックスが追加収録されました。

1. チャイルド・オブ・バビロン（オルタネイト・ラフ・ミックス） - Child of Babylon (Alternate Rough Mix)
2. ガール（オルタネイト・ヴァージョン／ラフ・ミックス） - Girl (Alternate Version/Rough Mix)
3. カム・アンド・ゲット・イット（ラフ・ミックス） - Come an' Get It (Rough Mix)
4. ロンリー・デイズ、ロンリー・ナイツ（オルタネイト・ヴァージョン／ラフ・ミックス） - Lonely Days, Lonely Nights (Alternate Version/Rough Mix)
5. ティル・ザ・デイ・アイ・ダイ（ラフ・ミックス） - Till the Day I Die (Rough Mix)
6. ヒット・アンド・ラン（バッキング・トラック） - Hit an' Run (Backing Track)

本作には、以下のミュージシャンが参加しています。

デイヴィッド・カヴァデール - ボーカル
ミッキー・ムーディ - ギター
バーニー・マースデン - ギター
ジョン・ロード - キーボード
ニール・マーレイ - ベース
イアン・ペイス - ドラムス

『カム・アンド・ゲット・イット』は、ホワイトスネイクの音楽的進化を示す重要な作品であり、彼らの代表作の一つとして、今も多くのファンに愛され続けています。レコーディング環境のエピソードや、シングルヒットの数々、そしてバンドメンバーの熱量が伝わってくる、聴き応えのあるアルバムです。

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