カラー文字

カラー文字とは

カラー文字とは、複数の色を使って表現された文字のことです。特に、絵文字を指してカラー絵文字と呼ぶこともあります。

カラー文字の概要

通常の文字は、字形のみで意味を表し、色は独立した概念です。強調などの目的で部分的に色を変えることはあっても、1つの文字に複数の色が使われることは稀でした。しかし、デジタル技術の発展により、カラー文字が登場しました。

デジタルカラー文字の歴史

初期のカラー文字

日本の電波産業会（ARIB）が、文字放送用に複数の色を使った文字を定義したのが、デジタルにおけるカラー文字の始まりです。その後、KDDIが携帯電話の絵文字に複数の色を使う規格を定義し、他キャリアにも普及しました。

PCにおけるカラー文字

PCでは、TrueTypeフォントやOpenTypeフォントでは色をつける仕様がありませんでした。しかし、AppleがTrueTypeフォントにPNG形式の画像を埋め込む方法でカラー絵文字を実現し、後にOpenTypeの仕様にも取り込まれました。

マイクロソフトは、複数のグリフを重ね合わせる方法でカラーフォントを実装しました。また、SVGやビットマップ方式にも対応しました。

その他のカラー文字実装

Firefox OSでは、複数のフォントでカラー絵文字を実装しています。W3CやMozillaなどは、SVGをOpenTypeフォントに入れる方法を開発しました。Twitter Color Emoji、EmojiOne Colorなどのフォントが利用可能です。

woff形式はカラーフォントに対応しており、Windows 8.1以降のIE11でサポートされています。

カラー文字の技術

カラー文字を実現する技術はいくつかあります。

ビットマップフォント: 字形情報をモノクロまたはグレースケールのビットマップ画像として保持します。
アウトラインフォント: 字形情報をベジェ曲線やスプライン曲線などのベクトルデータとして保持します。
sbix: TrueTypeフォントの内部にPNG形式のビットマップ画像を埋め込むAppleの独自拡張仕様です。
COLR/CPAL: 複数のグリフに色をつけて重ね合わせるマイクロソフトの方法です。
* SVG: OpenTypeフォントにSVG形式のデータを埋め込む方法です。

これらの技術により、PCやスマートフォンでカラフルな文字や絵文字を表示できるようになりました。

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