カリムノス島

カリムノス島：エーゲ海の知られざる魅力

カリムノス島は、エーゲ海東南部に位置するドデカネス諸島の一島であり、ギリシャ領です。ロドス島、コス島に次いでドデカネス諸島の中で3番目に人口が多く、周辺の小島を含む基礎自治体としての顔も持ちます。その人口は合計で17,752人に達します。

地理

カリムノス島は、トルコ本土（アナトリア半島）にほど近い、ドデカネス諸島の北部に位置しています。ボドルム半島の沖合に位置し、トルコとの間にあるイミア島は、1996年のイミア島紛争の舞台となりました。レロス島とコス島に挟まれるように位置しています。

島の形状はおおむね長方形で、全長は約21km、幅は約13kmです。北側の半島は北西に向かって伸びています。島全体は山がちで、海岸線は複雑に入り組んでおり、隠れた洞窟が数多く存在します。温泉も少数ながら湧出しています。土壌は石灰岩質が主体ですが、火山性の凝灰岩が集まる場所もあり、過去の火山活動の痕跡が見られます。島の大部分は不毛の地ですが、ポティアとヴァティの谷は肥沃で、オリーブ、オレンジ、ブドウなどが栽培されています。

歴史

カリムノス島には、初めカリア人が定住しました。中世には東ローマ帝国の支配下に入り、13世紀にはヴェネツィア共和国の海軍基地が築かれました。1310年には聖ヨハネ騎士団の所有となり、1522年にはオスマン帝国の支配下に入りました。ロードス島やコス島とは異なり、トルコ時代にもトルコ人の移住はほとんどありませんでした。

1912年5月12日、伊土戦争中にイタリア海軍によって占領され、その後、ドデカネス諸島がイタリアからギリシャへ返還されたのは1947年のことです。

経済

島の土地はやせているため、農業は主要な産業とは言えません。ポティアとヴァティの谷で採れる柑橘類は有名ですが、耕地に適した土地は島のわずか18%に過ぎません。

カリムノス島は、伝統的に貿易や造船などの海に関する産業で発展してきました。中でも、スポンジ漁は現在でも島の主要な産業の一つです。近年では、観光業が島の経済を支える重要な柱となっています。

かつて1925年には24,000人を数えた人口は、アメリカ合衆国やオーストラリアへの大量移住によって減少しました。しかし、近年は観光業の発展とともに、再び注目を集めています。

カリムノス島は、その美しい自然、豊かな歴史、そして独特の文化を持つ、エーゲ海の魅力的な島です。スポンジ漁の伝統に触れ、隠れた洞窟を探検し、肥沃な谷で育まれた柑橘類を味わい、この島の魅力を満喫してください。

Official website （ギリシア語）

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