カリン (小惑星)

カリン (832 Karin) の詳細

カリン (832 Karin) は、小惑星帯の中にある直径約19kmのS型小惑星です。この天体は、ドイツのハイデルベルクに位置するケーニッヒシュトゥール天文台で、天文学者マックス・ヴォルフによって発見されました。カリンという名前は、スウェーデン・ヴァーサ朝の第4代国王エリク14世の王妃、カリン・モンスドッテルに由来しています。

カリン族の重要性

カリンは、コロニス族に属する小惑星の一群、中でもカリン族というサブグループに分類される最も大きな小惑星です。このカリン族は、約580万年前の大型小惑星との衝突によって誕生したと考えられています。カリン族は、他にも約90個の小惑星で構成されており、2002年に発見されたことでその存在が確認されました。

近赤外線観測の成果

2003年には、すばる望遠鏡を用いた近赤外線観測が行われ、その結果、カリンの表面には宇宙風化の進んだ古い部分と、風化が比較的少ない新しい部分が存在することが判明しました。具体的には、古い部分はS(IV)型小惑星のスペクトルを示し、新しい部分はL6普通コンドライトのスペクトルを示しています。これは、カリンの表面が時間の経過とともに異なる影響を受けていることを示唆しています。

光度曲線の観測

また、いくつかのカリン族小惑星の光度曲線も観測されており、その結果はさまざまな分析に寄与しています。これにより、カリン族の小惑星同士の関係や、それらがどのように形成されたかを理解するための重要な情報が提供されています。

このように、カリン (832 Karin) はそのサイズ、発見の経緯、そして科学的な観測結果において、天文学の研究にとっても興味深い対象となっています。小惑星帯内での位置づけや他の小惑星との関連性が研究されることで、宇宙の歴史に関する理解が深まることが期待されています。

さらに知るために

カリンに関する情報や、関連する小惑星の調査結果については、さまざまな資料が存在します。特に、小惑星の一覧については、他の小惑星と同様に、その特性や歴史を学ぶための良い手がかりとなるでしょう。カリンの軌道要素に関しては、パラメータが整理されている外部リンクも参考にすることができます。

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