カルロス・リー

カルロス・ノリエル・リー（Carlos Noriel Lee、1976年6月20日 - ）は、パナマ共和国コクレ県アグアドゥルセ出身の元プロ野球選手です。右投右打で、その豪快な打撃から「El Caballo（エル・カバージョ：スペイン語で「ウマ」の意）」という愛称で親しまれました。

プロ入りとホワイトソックス時代

ロドルフォ・チアリ高校卒業後の1994年、シカゴ・ホワイトソックスとマイナー契約を結びプロ入り。1999年5月7日にオークランド・アスレチックス戦でメジャーデビューを果たし、初打席でいきなり本塁打を放つという鮮烈なデビューを飾りました。同年は主に左翼手として出場し、シーズン通算で127試合に出場、打率.293、16本塁打、84打点の好成績を残し、新人王投票で7位に入りました。

2000年には左翼のレギュラーに定着し、152試合に出場。打率3割超え、24本塁打、92打点を記録しました。2001年、2002年は打率が2割6分台とやや低迷しましたが、2003年には158試合に出場し、打率こそ.300に届かなかったものの30本塁打を超え、自身初の100打点を記録。MVP投票では18位となりました。

ブルワーズ時代

2004年12月、スコット・ポドセドニックらとのトレードでミルウォーキー・ブルワーズへ移籍。2005年には前半戦で22本塁打76打点を記録し、オールスターゲームに初出場。ホームランダービーにも出場しました。シーズン通算では自己最高の32本塁打、114打点を記録し、シルバースラッガー賞を受賞しました。

2006年開幕前の3月には、第1回WBCのパナマ代表に選出。シーズンでは、オールスターまでに26本塁打を放ちましたが、右手の痛みを抱え、ホームランダービー出場を辞退しました。FAとなるリーに対し、球団は契約延長交渉を行いましたが、合意には至りませんでした。

レンジャーズ、アストロズ時代

2006年7月、テキサス・レンジャーズへ移籍。両リーグで本塁打と打点を量産し、37本塁打・116打点を記録しました。同年オフには、6年総額1億ドルでヒューストン・アストロズへFA移籍。これは球団史上最高額の契約でした。

2007年は全162試合に出場し、6月にはパナマ出身のメジャーリーガーとして通算本塁打で単独1位となりました。オールスター以降はリーグ最多の73打点をマークし、シーズン通算で打率.303、32本塁打、119打点の成績を残しました。2008年には通算1,500本安打を達成。8月には週間MVPに選出されるも、死球による左手首骨折で故障者リスト入りし、シーズンを終えました。

2009年、第2回WBCのパナマ代表に選出。シーズンでは、アストロズ移籍後最少の26本塁打に終わりましたが、3年連続で打率.300以上、4年連続で100打点以上をマーク。2010年は打率が.250を超えることなく、自己最低の成績に終わりました。

マーリンズ時代と引退

2012年7月、マイアミ・マーリンズへ移籍。同年は9本塁打、77打点、打率.264と不本意な成績に終わり、シーズン終了後にFAとなりました。2013年6月、現役引退を表明しました。

カルロス・リーは、その卓越した打撃力で数々の記録を打ち立て、パナマ野球界を代表する選手として、多くのファンに愛されました。

詳細情報

シルバースラッガー賞：2回 (2005年、2007年)
MLBオールスターゲーム選出：3回 (2005年 - 2007年)
* WBCパナマ代表：3回 (2006年、2009年、2013年)

もう一度検索