カレミ

カレミの概要

カレミ（Kalemie）は、コンゴ民主共和国南東部のタンガニーカ州の州都であり、2012年時点の人口は約14万7000人です。この都市はコンゴ東部に位置し、タンガニーカ湖の西岸に広がる港湾都市として知られています。また、かつてはアルベールビル（Albertville）という名前で呼ばれていました。カレミは、タンガニーカ湖から流出するルクガ川の河口にあたる重要な地理的ポイントとも言えます。

歴史

カレミの歴史は1891年12月30日にさかのぼります。コンゴ自由国のアルフォンス・ジャック・デ・ディクスムイデがルクガ川の南にアルベールビルを設立しました。1892年には、軍曹アレクシス・ブリトホフがアラブ人奴隷による襲撃に遭い殺害され、その後の包囲戦が街に多大な影響を与えました。1893年にアルベールビルは放棄され、周辺のムトアが新たにアルベールビルとして改名されました。

その後、1914年にはベルギー軍が東部アフリカ戦線の拠点とし、1915年には鉄道が開通しました。1916年には港湾が建設され、炭鉱も開業、1940年には南アフリカ連邦の基地が設置されました。

1964年8月、反乱軍シンバに対抗するためにマイク・ホアー軍がアルベールビルを攻撃し、1971年にはザイール化によりアルベールビルがカレミに改名されたことも特筆されます。2005年12月5日、タンガニーカ湖地震がカレミに大きな影響を与え、街に損害をもたらしました。

教育機関

カレミにはカレミ大学が存在し、地域の教育水準の向上に寄与しています。この大学は地元住民の教育を支え、若者たちに広範な知識とスキルを提供しています。

交通網

カレミへの交通手段は、空路、鉄道、水路と多様です。カレミ空港が市内に位置し、航空交通が整備されています。また、鉄道でニュンズやキンドゥ、カバロ、ルブンバシと結ばれており、利便性が高いです。

水路では、タンガニーカ湖を利用して、タンザニアのキゴマやザンビアのムプルング、さらにはブルンジのブジュンブラとも船で連絡が可能です。特にキゴマとのアクセスは重要で、そこからダルエスサラームへ向かう鉄道がカレミと海をつなげています。しかし、内政の混乱に起因する問題で、港の保守が行われておらず、港の機能が徐々に低下しています。

経済

カレミの経済は多様であり、主に鉱業に依存しています。銅、コバルト、亜鉛、錫、そして石炭が主な採掘資源として挙げられ、この地区の経済を支えています。

姉妹都市

カレミは、ドイツのシュタインハイムと姉妹都市関係を結んでいます。国際間のつながりを深める一助となっており、互いの文化交流が期待されています。

このように、カレミは歴史的な背景とともに、交通や経済の要所としての役割を果たしている重要な都市です。

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