カンパリ

カンパリ：イタリアを代表するビターリキュール

カンパリ（Campari）は、イタリアを代表するリキュールの一つで、独特の苦味と鮮やかな赤色が特徴です。アルコール度数は25度、エキス分は19％。その歴史は古く、1860年にガスパーレ・カンパリがミラノで始めた自家製リキュールに遡ります。

カンパリの誕生と発展

ガスパーレ・カンパリは、ミラノの大聖堂広場に面したカフェで、「ビッテル・アルーソ・ドランディア（オランダ風苦味酒）」と名付けたリキュールを客に提供しました。その後、息子のダヴィデ・カンパリが酒の名前を「カンパリ」と改め、瓶詰販売を開始。カンパリは広く知られるようになりました。

現在、カンパリの製造元であるカンパリグループは、ベルモットのチンザノやウォッカのスカイウォッカなどを傘下に収める、酒造業界の一大企業グループとなっています。

カンパリの製法と特徴

カンパリの製法は秘伝とされており、明らかにされていません。しかし、ビターオレンジ、キャラウェイ、コリアンダー、リンドウの根など、60種類もの材料が使用されていると言われています。これらの材料が複雑に組み合わされることで、独特の苦味と風味が生まれます。

カンパリは、リキュールの中でもビター系リキュールに分類されます。鮮やかな赤い色と苦味が特徴で、通常はソーダやジュースで割ったり、カクテルのベースとして使用されます。ストレートで飲むことも可能です。

カンパリの飲み方

イタリアでは、カンパリはソーダ割り（カンパリ・ソーダ）にして飲まれるのが一般的です。また、オレンジジュースで割ったカンパリ・オレンジも人気があります。

カクテルでは、ネグローニ、アメリカーノ、スプモーニなど、様々なカクテルに使用されます。カンパリの苦味が、これらのカクテルに独特の風味と深みを与えています。

カンパリに関する情報

2017年6月には、アサヒビールが日本国内での販売権を獲得し、同年9月1日から発売を開始しました。その後、2020年5月からは、CTスピリッツジャパンが輸入販売を行っています。

カンパリの着色料として、かつてはコチニール色素が使用されていましたが、2007年10月以降は、赤色2号、青色1号、黄色5号などの代替着色料が使用されています。

カンパリ社は、かつてベリー類のリキュールである「コーディアル・カンパリ」（カンパリの白）を販売していましたが、現在は販売を終了しています。

カンパリと映画

映画「ジャッカルの日」（1973年）には、登場人物がカンパリを飲みながら打ち合わせをするシーンがあります。

カンパリは、その独特の風味と鮮やかな色合いで、世界中の人々に愛されているリキュールです。様々な飲み方で、カンパリの魅力を楽しんでみてください。

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