カーボンデール (イリノイ州)

概要

カーボンデールは、イリノイ州南部に位置するジャクソン郡の都市です。2020年の国勢調査によると、人口は約2万2千人。この街は、南イリノイ大学カーボンデール校の存在が大きく、学園都市としての特徴を持っています。また、シカゴ圏の南部に位置することから、シカゴ・ホワイトソックスのファンが多いことでも知られています。南イリノイ大学は、シカゴ・ブルズの選手を輩出する実績もあります。

歴史

「カーボンデール」という名前は、この地がかつて石炭採掘場として栄えたことに由来します。南北戦争時代に村として自治体となり、戦後には経済と交通の要衝として発展しました。1874年には、現在同市の経済を支える南イリノイ大学カーボンデール校が設立されました。1969年には、サイモン&ガー[[ファンクル]]のコンサートが開催され、その音源が海賊盤として流出したこともあります。

名物

カーボンデールは、毎年ハロウィーンに起こる騒動で有名です。ハロウィーン期間中、中心街の商店やバーは、酔った群衆による被害を防ぐために閉店します。この騒動は、主に市外から集まる学生が原因であると見なされがちです。市内には、南イリノイ大学のキャンパスからハイウェイ51号線沿いに位置する「ストリップ」と呼ばれる中心街があり、多くの商店やレストランが立ち並び、夜にはネオンサインが輝きます。

地理

カーボンデール市は、北緯37度43分35秒、西経89度13分13秒に位置しています。アメリカ合衆国統計局によると、総面積は31.4平方キロメートルで、そのうち陸地が30.8平方キロメートル、水地域が0.6平方キロメートルです。水地域は総面積の約2%を占めています。

経済

南イリノイ大学カーボンデール校が市の経済を支える重要な役割を果たしています。大学関係者向けの商店や自動車ディーラー、ホテル、ファストフード店などが数多く存在します。市内には「ユニバーシティモール」というショッピングモールがあり、大手デパートも入居しています。近年、ウォルマートの進出により、中小規模のスーパーマーケットが閉店する傾向にあります。南イリノイ大学には多くのアジアからの留学生が在籍しているため、中華料理店や日本料理店、アジア食材を扱う商店も多く見られます。

人口動静

2000年の国勢調査では、人口は約2万600人で、約1万世帯、約3千5百家族が暮らしていました。人口密度は1平方キロメートルあたり約670人でした。人種構成は、白人が約66%、アフリカ系アメリカ人が約23%、先住民が約0.2%、その他が約1.4%、混血が約2.4%でした。ヒスパニックまたはラテン系は人口の約3%でした。世帯構成は、単身世帯が約65%と最も多く、学生が多いことが伺えます。年齢構成は、18歳未満が約16%、18歳から24歳が約35%と若年層が非常に多い特徴があります。世帯の平均収入は約1万6千ドル、家族の平均収入は約3万5千ドルです。一人当たりの収入は約1万3千ドルで、人口の約41%が貧困線以下の生活を送っています。この高い貧困率は、学生が多く、収入が少ないことが影響していると考えられます。

交通

カーボンデールには、サザンイリノイ空港とヴェテランズ・エアポート・オブ・サザンイリノイ空港の2つの空港があります。サザンイリノイ空港は、シカゴやスプリングフィールドへの定期便が就航していたこともあります。ヴェテランズ・エアポートは、セントルイスやナッシュビルへの定期便があります。鉄道では、アムトラックのイリニ号とサルーキ号が毎日運行しており、シカゴまで約6時間でアクセスできます。グレイハウンドの定期バスも利用可能です。高速道路は、州間高速道路57号線と64号線が最寄りです。

姉妹都市・友好都市

カーボンデールは、日本の胎内市（旧中条町）と1988年に姉妹都市提携を結んでいます。その他、台湾の台南市、インドのシムラとも友好関係があります。

出身有名人

著名な出身者としては、ロックバンド「MR. BIG」「レーサーX」のギタリスト、ポール・ギルバートがいます。

外部リンク

City of Carbondale
Southern Illinois University
The Southern Illinoisan Newspaper
WDBX 91.1 FM Community Radio
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