キア・フォルテ

フォルテ (KIA Forte)

フォルテ（Forte）は、韓国の自動車メーカーKIAが生産する乗用車であり、セラトーの後継モデルとして登場しました。この車両は、2008年に初めて発表され、以降多くのバリエーションが追加されています。フォルテの名称は、イタリア語で「強い」や「大きい」を意味する音楽用語に由来しており、力強さを表現しています。

初代フォルテ (2008年-2020年)

TD型

初代フォルテは2008年に誕生しました。開発には29ヶ月かかり、2100億ウォンという巨額のコストが投じられています。当初、フォルテは4ドアセダンとして市場に投入され、その後2ドアクーペおよび5ドアハッチバックが登場しました。特にクーペタイプは、KIAラインナップの中では初の試みでした。

このモデルの外観デザインは、フォルクスワーゲンやアウディで手掛けた著名なデザイナー、ペーター・シュライヤーが担当しました。フォルテのデザインには、KIAの新しいファミリーフェイスであるタイガーノーズグリルが採用され、低い前面と高い後面が形成するシルエットがスピード感を強調しています。

エンジンには、韓国市場向けにCVVT技術を搭載した124馬力の1.6L ガソリンエンジン（γエンジン）や、128PSの1.6Lターボディーゼルエンジンが採用されており、北米向けには2.0Lおよび2.4Lのエンジンも用意されています。

2009年にはKIA初のハイブリッドカー「LPIハイブリッド」も登場し、世界初のLPGハイブリッド車として注目されました。また、プッシュスタートシステムやスマートエントリー、発光式メーターといった先進的な装備にも力を入れ、高級感を演出しています。

モデルの進化

初代フォルテは随時アップデートされ、2010年には5ドアハッチバックモデルやマイナーチェンジも行われました。新しい1.6L・GDIエンジンの搭載や安全装備の充実、インテリアデザインの改良などが行われ、ますます魅力的な車両に進化しました。2011年にはアイドリングストップ機構を搭載したエコモデルも追加され、環境性能も強化されています。

2代目フォルテ (2012年-2020年)

YD型

2代目のフォルテは2012年に発表されました。開発に要した期間は42ヶ月で、3000億ウォンの投資が行われています。新型フォルテは、セダンとしてより長く、低く、幅広い流線型のスタイリングを持ち、発売初年度には41万台の販売を目指しました。

プラットフォームはヒュンダイ・エラントラと共有され、韓国仕様は直列4気筒1.6L GDIエンジン（140ps）を搭載。また、テレマティクスサービス「UVO」も導入され、スマートフォンを通じた自動車のリモート操作が可能となっています。

3代目フォルテ (2018年-)

3代目フォルテは2018年2月27日に韓国国内で発表され、その名は引き続き「K3」として知られています。販売台数は安定しており、フォルテ世代のスタンダードを確立しています。新しいモデルでは、デザインや機能性の向上が重視され、多様なニーズに応える製品となっています。

販売戦略とバリエーション

フォルテは、韓国市場だけでなく、アメリカ、オーストラリア、ロシア、南アフリカ共和国などさまざまな国で販売されています。オーストラリアやブラジルではセラトーの名が使われることもあり、地域によって異なる車名が存在します。

まとめ

KIAフォルテは、その独自のスタイルと技術で多様な市場ニーズに応え、多くのユーザーに支持されています。開発に伴う数々の革新と進化は、フォルテを魅力的な選択肢として際立たせています。

もう一度検索