キジャーノ

キジャーノ：世界を舞台に駆け抜けた名馬

キジャーノ(Quijano)は、ドイツで生まれ育った競走馬です。時にクィジャーノと表記されることもあります。その活躍の舞台は、ドイツのみならず、ドバイ、フランス、カナダ、香港、イタリア、アメリカ合衆国と、世界中に広がりました。

彼のキャリアにおいて欠かせない存在だったのが、主戦騎手のアンドレアシュ・シュタルケ騎手です。11戦目以降、すべてのレースでキジャーノに騎乗し、息の合ったコンビネーションで数々の勝利を掴みました。

華麗なるキャリアの始まり

キジャーノは2005年3月27日、3歳でデビュー戦を迎えました。結果は5着と振るわず、その後約1年間の休養に入ります。4歳となった2006年4月17日、迎えた2戦目でついに初勝利を挙げると、その後は快進撃が始まりました。同年9月3日までの間に7戦全勝という驚異的な成績を残し、この年のレースを終えました。

国際舞台での活躍

5歳となった2007年は、ドバイへの遠征から始まりました。1月25日のアマントロフィー、続く2月9日のガルフニューストロフィーと、一般競走で2連勝を飾ります。そして3月1日、ドバイシティーオブゴールド（当時G3）で重賞初挑戦。アンドレアシュ・シュタルケ騎手を鞍上に迎え、見事勝利を収め、10連勝を達成しました。続くG1競走初挑戦となったドバイシーマクラシックでは、ヴェンジェンスオブレインに敗れ7着に終わりますが、その後も活躍は続きます。フランス遠征ではヴィシー大賞で10着と結果を残せませんでしたが、ドイツに戻り準重賞競走を制覇。そして9月2日、バーデン大賞では、同年ドイツダービー馬のアドラーフルークをクビ差で抑え、G1競走初制覇という快挙を成し遂げました。カナダ、香港への遠征を経て、この年は香港ヴァーズで2着という好成績を残しました。

さらなる高みを目指して

6歳となった2008年も、ドバイ遠征からスタートしました。しかし、ドバイシティオブゴールドでは5着、ドバイシーマクラシックでは4着と、前年の活躍には届きませんでした。その後、香港、イタリアと遠征を重ね、ミラノ大賞典を制し、G1競走2勝目を挙げました。この年はドイツ賞で2着、ノーザンダンサーターフステークスでも2着と、惜しくも勝利を逃すレースもありましたが、世界を舞台に活躍を続けました。

7歳、8歳と充実のキャリア

7歳、8歳と、キジャーノはドバイ、イタリア、アメリカ、カナダなど、世界各国でレースに出走し続けました。ミラノ大賞典で3勝目を挙げた7歳シーズンは、アメリカ遠征では思うような結果を残せませんでしたが、充実したシーズンを送りました。8歳シーズンもドバイ遠征で好走を見せるなど健闘しましたが、その後は勝ちきれないレースが続いた結果、2010年秋に現役を引退しました。

キジャーノの血統

キジャーノの血統背景には、G1競走を3勝したオーソライズド（母のいとこ）、TCK女王盃を制したケープリズバーン（母のはとこ）、種牡馬として活躍したグリーンマウント（曾祖母の半弟）など、錚々たる名馬が名を連ねています。

キジャーノは、世界各国で活躍した、記憶に残る名馬でした。その類まれな才能と、関係者たちの努力によって生み出された数々の栄光は、競馬史に刻まれた輝かしい一ページです。

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