キュウリグサ

キュウリグサ（胡瓜草、学名: Trigonotis peduncularis）は、ムラサキ科キュウリグサ属に分類される越年草の雑草です。和名の由来は、葉を揉むとキュウリに似た独特の香りがすることによります。また、別名としてタビラコと呼ばれることもありますが、キク科のコオニタビラコと混同しやすいので注意が必要です。

形態と生態

キュウリグサは、3月から5月にかけて開花期を迎えます。花の色は淡い青紫色で、直径約2mmと非常に小さいのが特徴です。茎の先端には多数の蕾がつき、下から順に開花していきます。この蕾のつき方が、サソリの尻尾のように見えることから「サソリ型花序」とも呼ばれています。

葉は丸みを帯びており、上部の葉は細長い卵形、根元の葉はスプーンのような形をしています。茎や葉には白い毛が生えており、これらを揉んだり擦ったりするとキュウリの香りがします。この香りが、名前の由来となっています。

また、園芸植物として知られるワスレナグサとは近縁種であり、花や花序の姿がよく似ています。しかし、ワスレナグサの花の直径が約1cmであるのに対し、キュウリグサの花は非常に小さいという違いがあります。

分布

キュウリグサは、日本全国に広く分布しています。道端や畑、庭の隅など、様々な場所に自生しており、身近な場所でよく見かけることができます。

その他

キュウリグサは、その独特な香りと可愛らしい花が特徴的な雑草です。身近な場所に生えているので、ぜひ観察してみてください。

参考文献

亀田龍吉『ルーペで発見! 雑草観察ブック』世界文化社、2019年3月15日、22-23頁。ISBN 978-4-418-19203-8。
平野隆久写真『野に咲く花』林弥栄監修、山と溪谷社〈山溪ハンディ図鑑〉、1989年、179頁。ISBN 4-635-07001-8。

外部リンク

Trigonotis peduncularis (Trevis.) Benth. ex Baker & S. Moore - Integrated Taxonomic Information System (英語)
Trigonotis peduncularis - National Center for Biotechnology Information (NCBI) (英語)
Trigonotis peduncularis - Encyclopedia of Life (英語)
キュウリグサ - 植物雑学事典 岡山理科大学生物地球学部

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