キラズ山

キラズ山（きらずやま）

キラズ山は、富山県富山市と岐阜県飛騨市にまたがる飛騨山脈に位置する山で、標高は1,187メートルです。富山県山岳連盟によって「富山の百山」の一つに選定されており、登山愛好家にも親しまれています。

概要

かつては「木羅津山（きらづやま）」という名前で呼ばれていました。また、「不切山」と表記されることもあります。1997年（平成9年）に双嶺グループによって山頂付近が伐採されたことで、見晴らしが良くなり、神通峡などの周辺の景観を望めるようになりました。

山名の由来

キラズ山の名前には、山の神の祟りを恐れて木を切ることを禁じたという伝説が由来しています。伝説によると、昔、ある若者が仲間との約束を破り、山から3本の木を切ってしまいました。すると、彼の母親の顔が歪んでしまい、元に戻らなくなってしまいました。若者はその後、21日間のお願いの参拝をし、約束の3本の杉の苗を植えて帰ったところ、母親の顔は元に戻ったとされています。

この伝説は、自然への畏敬の念や、約束を守ることの大切さを物語っています。

登山

キラズ山への登山は、自家用車を利用する場合、小糸の林道途中の登山口から入ることができます。また、公共交通機関を利用する場合は、猪谷駅から徒歩で約3時間半で山頂に到達することが可能です。登山道は比較的整備されていますが、山頂付近は急な斜面もあるため、登山靴や適切な装備が必要です。山頂からは、神通峡の雄大な景色や、周囲の山々の連なりを眺めることができ、登山者にとって大きな魅力となっています。

参考文献

橋本廣、佐伯邦夫 編『富山県山名録』桂書房、1985年。
富山県山岳連盟 編『富山の百山』北日本新聞社、2014年8月。ISBN 978-4-86175-080-9。

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