猪谷駅

猪谷駅

猪谷駅（いのたにえき）は、富山県富山市の最南端に位置するJR高山本線の駅であり、特に西日本旅客鉄道（JR西日本）と東海旅客鉄道（JR東海）の境界駅として重要な役割を果たしています。この駅は、1930年に開設され、当初は鉄道省の飛越線の駅としてスタートしました。

駅の歴史

猪谷駅は1930年11月27日に開業し、当初は8名の駅員が配置されたとのことです。これは、この駅が神岡鉱山の物資を輸送する中継地点として設計されたからです。1931年には神岡軌道が駅前に乗り入れ、その後1966年に国鉄神岡線が開通すると、神岡鉱山からの貨物が直接輸送されるようになりました。このことで、猪谷駅の貨物取扱量は減少し、やがて多くの倉庫が撤去されることとなりました。

この駅は、1987年の国鉄分割民営化に際して、JR西日本とJR東海の境界駅として位置づけられ、管理はJR西日本金沢支社に委託されています。2006年には神岡鉄道神岡線が廃止され、現在は高山本線の単独駅として運営されています。

駅の構造

猪谷駅は地上駅で、島式ホームが1面2線設置されています。ホームは駅舎を通る構内踏切で接続されています。駅舎内部は木造で、近距離向けの自動券売機が設置されており、特急「ひだ」号の自由席特急券も購入可能です。駅舎は無人の状態が続いていますが、駅関係者が詰所として利用しています。

また、特急列車はこの駅に全て停車し、運転士と車掌の交替も行われます。普通列車は、両方向から全てがこの駅で反対方向に折り返す仕組みになっています。

周辺環境

猪谷駅周辺は、神通川と高原川の合流部に立地する小集落となっており、自然に囲まれた景観が魅力です。ただし、駅前には郵便局と数軒の商店のみが点在しており、賑わいは限られています。この地域は特急の停車駅ではありますが、周辺の利便性はあまり高くありません。

バス路線も利用可能で、濃飛バスや富山地鉄バスが駅前に停車する「猪谷駅」バス停を中心に運行されています。これにより、周囲の交通網とつながりがあります。

終わりに

猪谷駅はその歴史とともに多くの変遷を経てきましたが、今日でも地域の交通の要所としての役割を果たしています。特急列車も停車し、観光客や地元の人々にとって利用価値の高い駅です。このような駅は、地域の歴史や文化を継承する重要な空間であり、訪れる人々にとっても魅力的な存在となっています。

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