キリン堂ホールディングス

キリン堂ホールディングスの歴史と事業展開

キリン堂ホールディングス株式会社は、大阪市淀川区に本社を置く持株会社です。その中核を担うキリン堂株式会社は、ドラッグストアチェーンとして、近畿地方を中心に全国で事業を展開しています。東北地方と九州地方を除く日本全国に店舗網を張り巡らせ、2022年2月28日現在で386店舗を数えます。日本チェーンドラッグストア協会の正会員として、業界をリードする企業のひとつです。

キリン堂の成長は、M&A戦略によって大きく促進されました。2006年にはジェイドラッグ（旧キタムラグループ）とニッショードラッグ（旧ニプログループ）を買収し、一気に店舗数を拡大しました。その後、2012年にはニッショードラッグがジェイドラッグを、さらにキリン堂がニッショードラッグを吸収合併するという過程を経て、現在の規模に成長しました。ジェイドラッグは香川県に集中した店舗展開でしたが、キリン堂傘下入り後、2017年までに全ての店舗が閉鎖され、2019年までにキリン堂ブランドも香川県から撤退しました。また、ニッショードラッグの旧ブランド「サーバ」についても、2019年後半から順次「キリン堂」ブランドに統一されています。

キリン堂ホールディングスの沿革

キリン堂は1958年3月、大阪市都島区で設立されました。当初は薬局店舗営業と薬品製造業を目的としていましたが、その後、積極的に事業拡大を進め、2000年9月には大阪証券取引所市場第2部に、2003年2月には東京証券取引所市場第2部に上場しました。2004年3月には東京証券取引所市場第1部に指定され、2011年3月には大阪証券取引所市場第1部に指定されるなど、順調に成長を続けました。

2007年には本社を大阪市淀川区に移転し、2010年には物流センターを大阪府高槻市に移転するなど、業務の効率化にも力を入れてきました。同時期には、医療・介護事業への進出も図り、株式会社ソシオンヘルスケアマネージメントの株式を取得しました。また、プライベートブランド商品の共同開発においては、マツモトキヨシホールディングスと連携することで、競争力の強化も図っています。

2012年のニッショードラッグの吸収合併後、2014年1月には、中国における事業展開強化のため、中国向け美容関連事業などを営む子会社3社を統括する持株会社「BEAUNET CORPORATION LIMITED」の株式を取得しました。同年8月には、キリン堂は単独株式移転を行い、完全親会社のキリン堂ホールディングスを設立し、持株会社制に移行しました。これにより、キリン堂ホールディングスが東京証券取引所市場第1部に上場しました。

その後も、M&Aによる事業拡大は続き、2017年には株式会社メディカルトラストを買収し、調剤薬局の経営及びフランチャイズ展開を行うメディスンショップ・ジャパン株式会社を子会社化しました。さらに、2018年には関西地区で調剤薬局を展開する有限会社わかばメディックスを子会社化しています。

しかし、2020年9月にはMBO（経営陣による買収）による株式非公開化の方針を発表し、2021年1月には東京証券取引所市場第1部の上場廃止となりました。同年5月には、株式会社BCJ-48がキリン堂ホールディングスを吸収合併し、商号変更が行われています。

キリン堂の歴代社長と主要関連会社

キリン堂、そしてキリン堂ホールディングスの社長は、創業家である寺西家が中心となって経営を担ってきました。キリン堂社長は寺西忠幸氏と寺西豊彦氏が交代で務め、キリン堂ホールディングス社長は寺西豊彦氏が現在も務めています。

キリン堂ホールディングスには、株式会社健美舎、株式会社ソシオンヘルスケアマネージメント、株式会社キリンドウベストなど、多くの関連会社があります。海外にも子会社を展開しており、中国市場にも進出しています。これらの関連会社を通じて、多角的な事業展開を進めています。

まとめ

キリン堂ホールディングスは、M&A戦略と積極的な事業展開により、国内有数のドラッグストアチェーンへと成長を遂げました。現在は非上場企業となり、新たな展開を模索している段階です。今後の動向にも注目が集まります。

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