クイーンズ・パーク駅

クイーンズ・パーク駅：ロンドンの歴史と近代が交差する交通の要衝

ロンドン北西部、クイーンズ・パーク地区に位置するクイーンズ・パーク駅は、ロンドン地下鉄とロンドン・オーバーグラウンドの両線が乗り入れる重要な交通拠点です。キルバーン地区の西、サルズベリー・ロードの南端にあり、トラベルカード・ゾーン2に属しています。

歴史ある駅舎：1世紀以上の歴史を刻む

この駅は、1879年6月2日、ロンドン・アンド・ノース・ウェスタン鉄道のロンドン～バーミンガム間開通と同時に開業しました。その後、1915年には、ベーカーストリート・アンド・ウォータールー鉄道（現在のベーカールー線）が開通、キルバーン・パーク駅から延伸してクイーンズ・パーク駅に到達しました。同年5月10日には、ベーカールー線の列車が、新たに開通したワトフォードDC線を経由してウィルズデン・ジャンクション駅まで運行を開始しています。
かつてはナショナル・レールの列車も停車していましたが、2013年12月以降は運行が停止されました。ロンドン・ミッドランドが運行していた最終段階では、1日3本の運行でした。

駅の構造：地上駅ならではの広々とした空間

クイーンズ・パーク駅は、地上駅であるため、開放感のある構造が特徴です。ホームは、島式ホーム2面4線と相対式ホーム2面2線の計6面、合計6線から構成されています。本線鉄道の緩行線にあたる5番線と6番線は、保線工事や部分運休時の予備線として使用されています。
ベーカールー線のトンネル入り口は、駅東側から約300メートル離れた場所に位置しています。ベーカールー線では、当駅を起終点とする列車もあり、島式ホームの中央2線（2番線と3番線）が使用されています。2番線が東行、3番線が西行となります。駅西側には、ベーカールー線の線路が4線に分岐し、留置線として利用されています。ワトフォードDC線に直通する列車は、この留置線を外側の線路を通過します。ベーカールー線の列車の約3分の1は、当駅を始発終着とし、ウィルズデン・ジャンクション、ストーンブリッジ・パーク、ハーロウ&ウィールドストーン方面への直通はありません。ホームへの入場には、自動改札機を通る必要があります。

アクセス：バス路線も充実

クイーンズ・パーク駅へのアクセスは良好です。駅周辺には、ロンドンバス6、36、106、187、316系統が乗り入れており、バス路線網も充実しています。

未来への展望：バリアフリー化への取り組み

現在、クイーンズ・パーク駅では、バリアフリー化のための改修工事が進められています。2019年の完成を目指し、より多くの人が利用しやすい駅を目指しています。駅舎の老朽化対策や、近代的な設備の導入も含まれる計画です。

隣の駅

ロンドン地下鉄（ベーカールー線）
ケンサル・グリーン駅
キルバーン・パーク駅
ロンドン・オーバーグラウンド（ワトフォードDC線）
ケンサル・グリーン駅
キルバーン・ハイ・ロード駅

クイーンズ・パーク駅は、歴史と近代が融合した、ロンドンを代表する駅のひとつと言えるでしょう。今後も、地域住民の生活を支える重要な交通拠点として、その役割を果たし続けることでしょう。

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