キース・ファーンホースト

キース・ファーンホースト：フォーティナイナーズを支えた鉄壁のオフェンシブタックル

キース・ファーンホースト（Keith Fahnhorst、1952年2月6日 - 2018年6月12日）は、アメリカ合衆国ミネソタ州セントクラウド出身のアメリカンフットボール選手でした。NFLのサンフランシスコ・フォーティナイナーズ（49ers）で長きにわたりオフェンシブタックルとして活躍し、チームの黄金時代を支えた立役者として知られています。

大学時代からNFLへ

ミネソタ大学ではタイトエンドとしてプレーし、その才能を開花させました。1973年にはビッグ・テン・カンファレンスのオールチームに選出されるなど、高い評価を得ていました。1974年のNFLドラフトでは、2巡目全体35位という高い順位でサンフランシスコ・フォーティナイナーズに指名され、プロの道へと進むことになります。

入団当初、ファーンホーストはパスをキャッチすることに意欲を持っていましたが、当時のヘッドコーチ、ディック・ノーランの指示により、オフェンシブラインマンへとコンバートされました。このコンバートが、彼のNFLでの成功の礎を築くことになります。

フォーティナイナーズでの輝かしいキャリア

フォーティナイナーズでは、1974年から1987年までの14シーズンにわたってプレーしました。その間、チームキャプテンも務め、チームを牽引する存在として貢献しました。特に、第16回スーパーボウル（1982年）と第19回スーパーボウル（1985年）での優勝は、彼のキャリアにおけるハイライトと言えるでしょう。

また、弟のジム・ファーンホーストもNFL選手であり、1984年から1990年までフォーティナイナーズにラインバッカーとして在籍していました。兄弟が同じチームでプレーした1984年には、チームはレギュラーシーズンを15勝1敗という圧倒的な成績で終え、第19回スーパーボウルを制覇しています。

引退後と晩年

1987年、ファーンホーストは首の負傷により9試合を欠場し、そのシーズンを最後に現役を引退しました。引退後は株式仲買人として活動していましたが、2001年に腎臓移植を受け、その後は長年にわたって闘病生活を送っていたことが、2015年にフォーティナイナーズが作成したビデオで明らかにされました。そして、2018年6月12日、66歳でこの世を去りました。奇しくも、その前週には元チームメートのドワイト・クラークも亡くなっており、チーム関係者やファンに大きな衝撃を与えました。

人柄と功績

ファーンホーストは、フォーティナイナーズのオフェンシブラインマンとして、レン・ロードに次ぐチーム歴代2位の193試合に出場しました。その記録が示すように、彼はチームにとって欠かせない存在であり、長年にわたってチームを支え続けました。元チームメートのランディ・クロスによれば、1982年と1987年のストライキの際には、チームメートのために尽力したと伝えられています。

キース・ファーンホーストは、その卓越したプレーとリーダーシップ、そしてチームメートを思いやる人柄で、多くの人々に愛された選手でした。彼の名前は、サンフランシスコ・フォーティナイナーズの歴史に永遠に刻まれることでしょう。

もう一度検索