キーリーラットニコム駅

キーリーラットニコム駅

キーリーラットニコム駅は、タイ南部スラートターニー県に位置する、タイ国有鉄道南本線キーリーラットニコム支線の終着駅です。この駅は、タイ国鉄の最西端に位置するという特徴を持ち、鉄道ファンにとっては特別な場所となっています。

概要

キーリーラットニコム駅は、三等駅として運営されており、1日に1往復のみの列車が運行されています。上り列車はキーリーラットニコム駅を6:00に出発し、スラートターニー駅に6:58に到着します。下り列車はスラートターニー駅を16:55に出発し、キーリーラットニコム駅に17:55に到着します。この運行スケジュールから、駅を利用するためには、早朝6時に駅へ行くか、夕方17:55に到着した後の帰りの交通手段を確保する必要があります。

駅周辺にはホテルなどの宿泊施設はなく、タクシーやバスなどの公共交通機関もありません。道路ではスラートターニー駅から約30数キロメートル離れていますが、山道を通るため、車で約1時間かかります。主に、キーリーラットニコム駅周辺の児童がスラートターニーの学校へ通学するために利用されています。キーリーラットニコム駅とスラートターニー駅間の距離は35.02kmで、運賃は8バーツ（約20円）と非常に安価です。

駅構内には、有蓋車3両を改造した図書館が設置されており、地域住民の学習支援に役立っています。

歴史

キーリーラットニコム支線は、当初ターヌン（パンガー湾）を経由してプーケット島まで延伸する計画で工事が開始されました。1956年4月13日に、バーントゥンポー分岐駅から当駅までの区間が開業しましたが、それ以降の工事は凍結され、現在に至っています。

開業日

1956年4月13日: バーントゥンポー分岐駅 - キーリーラットニコム駅 (31.00km) が開業

駅構造

キーリーラットニコム駅は、単式ホーム1面1線を有する地上駅です。駅舎はホームに面して建てられています。

駅周辺

駅周辺には民家がある程度で、他の施設はほとんど見当たりません。この静かで何もない環境が、キーリーラットニコム駅の大きな特徴の一つです。

参考文献

岡本和之 『タイ鉄道旅行』 （めこん、1993年）ISBN 4-8396-0080-5
柿崎一郎 『王国の鉄路 タイ鉄道の歴史』 （京都大学学術出版会、2010年）ISBN 978-4-87698-848-8
渡邉乙弘 『タイ国鉄4000キロの旅』 （文芸社、2013年）ISBN 978-4-286-13041-5

関連項目

タイの鉄道駅一覧
タイ国有鉄道
タイ国有鉄道南本線

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