ギジム・セルマーニ

ギジム・セルマーニ：格闘技界の異才

ギジム・セルマーニ（Gzim Selmani、1994年6月16日 - ）は、オランダ出身の総合格闘家、そしてプロレスラーです。北ホラント州ハウゼンで生まれ育ち、アルバニア系の血を引いています。実兄であるエグゾン・セルマーニもまた、総合格闘家として活躍しています。

格闘技との出会い

セルマーニが格闘技の世界に足を踏み入れたのは、わずか4歳の時でした。柔道を始め、12歳からはキックボクシング、そして15歳になると総合格闘技へと転向しました。幼少期から様々な格闘技に触れることで、基礎体力と技術を培ってきました。

総合格闘技の道へ

兄エグゾンと共に、オランダの名門ジムであるゴールデン・グローリーに入門し、本格的なトレーニングを開始します。2012年には、Shaolin RyuやShooto Hollandといったアマチュア大会に出場し、連戦連勝の活躍を見せました。

2012年11月24日、Klash Champions Battlefield - Road to Gloryにて、プロ格闘家としてデビュー。アナトーリ・チウマクとの対戦では、激しい打ち合いを繰り広げ、2R終了後、チウマクが疲労によるギブアップを申し出たため、プロ初勝利を飾りました。

その後も、Bosnia Fight Championship 1でマリオ・ミロサヴリェビッチにギロチンチョークで勝利、Final Fight Championship 10ではトマシュ・シモニッチに肩固めで勝利するなど、着実に実績を重ねていきます。

2014年4月5日には、BAMMA 15にて後にIGFで活躍するオリィ・トンプソンと対戦。わずか18秒でギロチンチョークによる秒殺勝利を収め、その実力をアピールしました。しかし、2014年10月24日、Bellator 130にてダニエル・ガレモアに敗れました。

プロレスラーとしての新たな挑戦

2015年5月、セルマーニはアメリカのプロレス団体WWEと育成契約を交わし、プロレスラーとしての新たなキャリアをスタートさせます。WWEパフォーマンスセンターでトレーニングを積み、10月29日、WWEの傘下団体NXTのNXT Liveにて、サニー・ディンサ、ラブプリート・サンガと共に登場しました。

2016年1月30日、NXT Liveにてジョシュ・ウッズを相手にデビューマッチを行いましたが、敗北。その後、サニー・ディンサとオーサーズ・オブ・ペイン（The Authors of Pain）なるタッグチームを結成。NXT Takeover The Endでは、アメリカン・アルファを襲撃し、ポール・エラリングと共に現れ、観客を沸かせました。

リングネームをレーザー（Rezar）に変更後、TM61との対戦で勝利。ダスティ・ローデス・タッグトーナメント・クラシックでは、アカムとのコンビで決勝まで勝ち進み、TM61を破って優勝を果たしました。

2017年1月28日、Takeover San AntonioにてNXTタッグ王座を獲得。オーサーズ・オブ・ペインとして、NXTのトップタッグチームとしての地位を確立しました。

WWE昇格とタッグ王座獲得

2018年4月9日、WWE・RAWにてオーサーズ・オブ・ペインとして昇格。スレイター & ライノを秒殺し、その存在感を示しました。11月5日には、WWE・ロウ・タッグ王座を獲得。セルマーニは、総合格闘技で培った実力をプロレスの世界でも発揮し、観客を魅了し続けています。

得意技

チョークスラム
パワーボム
スパイン・バスター
ラリアット
ラスト・チャプター（アカムとの合体技）

獲得タイトル

WWE・ロウ・タッグ王座 : 1回（w / アカム）
NXTタッグチーム王座 : 1回（w / アカム）
ダスティ・ローデス・タッグクラシック : 2016年（w / アカム）

ギジム・セルマーニは、総合格闘技とプロレスという二つの異なる世界で成功を収めた、稀有な才能を持つアスリートです。今後の彼の活躍から目が離せません。

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