クイーンコーラルプラス

クイーンコーラルプラス

クイーンコーラルプラスは、マリックスラインが運航するフェリーです。船名にある「PLUS」は、「Pleasant, Luxury and Utility Ship（楽しく、心地よい、多目的・実用的な船）」の頭文字を組み合わせたバクロニムで、その名の通り、快適性と実用性を兼ね備えた多目的船として設計されています。

概要

2代目クイーンコーラルの代替として、神田造船所川尻工場で建造され、2008年12月3日に就航しました。鉄道建設・運輸施設整備支援機構の共有建造制度を利用した鉄道・運輸機構との共有船です。

航路

鹿児島港（新港）と奄美大島、徳之島、沖永良部島、与論島、本部港を経由して那覇港（那覇ふ頭）を結ぶ航路を運航しています。本船とクイーンコーラルクロスが2日に1便ずつ交互に運航しています。

設計

船体は6層構造で、最上階の6階が操舵室、5階が乗組員区画と遊歩甲板、4階が旅客区画、3階と2階は前方が旅客区画、後方が車両搭載区画、そして1階が車両搭載区画となっています。船尾両舷にはランプウェイが設けられ、トラックや乗用車などをロールオン・ロールオフ方式で積み降ろしできます。また、船首甲板はコンテナスペースとして利用され、デリックによるリフトオン・リフトオフ方式でコンテナを搭載します。

バリアフリー新法に基づき、鉄道・運輸機構の旅客船バリアフリーガイドラインに準拠したバリアフリー高度化船として設計されており、高齢者や障害者に対応した客室、多機能トイレ、車いす対応のエスカレーターやエレベーターなど、充実したバリアフリー設備を備えています。

船内

船内には、1等1名室、2等洋室、ペットルームなどの新しいタイプの客室が設けられました。また、現在運航中の沖縄航路のフェリーの中では唯一、大浴場が設置されています。

船室

1等1名室
2等洋室
ペットルーム

設備

パブリックスペース

案内所
エントランスホール
マルチホール
ペットルーム
喫煙室

供食・物販設備

レストラン
売店

入浴設備

展望浴室

娯楽設備

ゲームコーナー

事故・インシデント

主機のトラブル

2012年4月27日、徳之島から奄美大島へ向かう航行中、潤滑油漏れにより右舷主機が故障しました。原因はカム軸端部の軸受ブッシュのメタル剥離によるオイルシール損傷でした。同年8月29日には、那覇港から鹿児島港へ向かう航行中、同様の原因で左舷主機が故障し、与論島に緊急入港して修理を行いました。

岸壁への衝突

2014年6月9日、与論港入港時に、風と潮流の影響で右舷中央部が岸壁に衝突しました。この事故で、船体には亀裂を伴う凹損が生じ、岸壁も一部が破損しました。

脚注

外部リンク

マリックスライン - 船舶紹介 クイーンコーラルプラス
MarineTraffic.com - QUEEN CORAL PLUS - 自動船舶識別装置（AIS）による現在位置表示

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