本部港

本部港（もとぶこう）

本部港は沖縄県国頭郡本部町に位置する地方港湾です。沖縄県が港湾の管理を行っており、1975年に沖縄国際海洋博覧会に合わせて整備されました。この港は、主に大型旅客船の接岸や、那覇から伊江島へのホーバークラフトの接続港として利用されています。

港の概要と機能

本部港は多くのフェリーや客船が発着する重要な海上交通の拠点となっています。特に、伊江島行きのフェリーや、那覇港と鹿児島港を結ぶ航路の寄港地としての役割が大きいです。2017年1月には、国土交通省が実施する「官民連携による国際クルーズ拠点形成」事業の実施港に選定されており、今後のクルーズ客船の拠点としての発展が期待されています。

クルーズに関しては、スタークルーズを運航するゲンティン香港グループがCIQ機能を備えた旅客ターミナルを設け、沖縄県と国が港の岸壁の整備に協力しています。この旅客ターミナルは他社にも利用される見込みですが、県との合意に基づいて優先使用権が与えられています。2020年からの運用開始時には、年間の寄港回数は88回を見込み、2030年には104回を予定しています。

利用状況と登録

本部港の2015年度のデーターによると、発着した船舶の数は8,796隻で、総トン数は7,149,795トンという驚異的な数字を記録しました。また、利用客数は699,599人に達し、その中で乗船した人数は349,459人、下船した人数は350,140人となっています。さらに、2018年には沖縄初の「みなとオアシス」として登録され、地域の交流拠点としても機能しています。

港の施設とアクセス

本部港内には「アジマーもとぶ」といった土産店や旅客ターミナルがあり、観光客に便利な施設が充実しています。アクセスについては、路線バスが名護バスターミナルから本部港まで運行しており、約25分から40分で到着します。また、那覇空港からは高速バスの利用が可能で、約2時間で本部港に辿り着くことができます。タクシーを利用すれば名護バスターミナルから約20分でのアクセスも可能です。

渡久地地区について

渡久地地区には「渡久地港」があり、伊江村営フェリーや高速船の運航が行われています。渡久地港へは、名護バスターミナルからのアクセスが良好で、複数の路線バスが利用できます。特に、水納港行きの高速船は多くの便が運行されており、多客期には便数が増えます。

台風の影響

2023年には台風6号の影響を受け、本部港のクルーズ船対応のバースが損壊してしまい、クルーズ船の入港が難しくなる事態も発生しました。このように自然災害の影響も考慮する必要がある港です。

本部港は沖縄の重要な交通拠点であり、地域の人々や観光客にとって欠かせない存在となっています。

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