クイーンズ大学 (カナダ)

クイーンズ大学について

クイーンズ大学（Queen's University at Kingston）は、カナダのオンタリオ州キングストンに位置する公立大学であり、1841年に設立されました。“Queen's”や“QU”という略称でも知られ、カナダ中部の名門校として広く認識されています。特に、教育の質や研究能力において高く評価され、2021年度のQS世界大学ランキングでは世界246位、国内では9位との評価を得ています。さらに、上海Ranking Consultancyによる学術ランキングでも2018年度に総合で201-300位にランクインしました。カナダ専門のMacleans誌が発表した「Medical Doctoral 大学ランキング」では、2021年に国内5位にランク付けされています。

歴史の背景

クイーンズ大学は、スコットランド教会のビクトリア女王の勅許に基づいて設立され、カナダ国の成立の26年前に当たります。1842年3月7日には、最初の授業が教授2人と学生13人で開始され、その後学位を授与するカナダ植民地の初の大学としての役割を果たしました。また、女性の入学が許可された大学としても歴史に名を刻んでいます。1883年には女子医学校が設立され、1888年には大学自体が補修課程を提供しました。教育の理念にはスコットランドの伝統が取り入れられ、エジンバラ大学の教育モデルを参考にしています。更に、1974年から1984年にかけて校長を務めたロナルド・ランプマン・ワッツは日本の長野県出身というユニークな経歴を持っています。

学部構成

大学には約14,500人の全日制学部生と3,500人の大学院生、その他4,500人の学生が在籍しており、様々な学部から成り立っています。主な学部は次の通りです：

• - 文理学部（Faculty of Arts and Science）：社会科学、人文科学、自然科学、生命科学、言語、美術を含む多様な分野。
• - 工学部・応用科学部（Faculty of Engineering & Applied Science）：化学工学、土木工学など様々な工学制度を提供。
• - 健康科学部（Faculty of Health Sciences）：医学、看護、リハビリテーションに特化した学科を有する。
• - 法学部（Faculty of Law）、教育学部（Faculty of Education）、経営学部（School of Business）。
• - 大学院研究課程学部（School of Graduate Studies and Research）：政策や地域計画に焦点を当てた学科が含まれています。

また、神学部（Queen's Theological College）とも提携しています。

キャンパスと施設

キャンパスは美しい石灰岩で構成されており、ゴシック様式とネオ・ゴシック様式が融合した独特の景観を誇ります。湖畔に位置することで、学生はリラックスできる公園の近くに生活しています。ダウンタウンからは徒歩10分の距離にあり、アクセスも良好です。また、国際研究センターはイギリス・イースト・サセックス州に位置し、1995年に卒業生であるアルフレッド・ベイダーにより設立されました。

特に注目すべきは、クイーンズ大学が高円宮憲仁親王が青年期に学んだ大学であることです。キャンパス内には、彼を記念した寄贈のプラークがあるスタッファー図書館もあり、大学としての国際的なつながりを象徴しています。大学は歴史、教育の質、さまざまな分野での研究と革新を通じ、学問の進展に寄与し続けています。

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