クリスチャントゥデイ

クリスチャントゥデイ：世界に広がるキリスト教ニュースと長く続く論争

クリスチャントゥデイ（Christian Today、略称：CT）は、2002年に創立されたグローバルなキリスト教オンライン新聞です。創設者である高柳泉氏によってアメリカで設立された後、日本にも拠点を移し、現在に至ります。CTは、キリスト教界における様々な出来事を迅速かつ公平に報道することを使命とし、世界中から集まる情報を日本語で提供しています。

幅広い報道内容

CTは、国際的な視点に重点を置き、プロテスタントの福音派を中心に、エキュメニカル派、聖公会、カトリック、正教会など、幅広いキリスト教の潮流を網羅しています。中国や朝鮮半島に関する報道にも力を入れており、米国、韓国、英国の姉妹メディアと提携し、翻訳記事も掲載しています。国内ニュースでは、日本のプロテスタント福音派に関する報道が中心ですが、他の教派のニュースも取り上げています。

基礎理念と報道の姿勢

CTは「公正かつ迅速な情報提供」を信条とし、イエス・キリストの教えを基盤に報道活動を行っています。「福音による個人と社会の変革」を標榜し、福音主義の堅持、宣教第一主義、教会一致とグローバルな視点、福音文化の普及と社会貢献を四大方針として掲げています。

長年にわたる論争

しかし、CTは創立以来、韓国のクリスチャントゥデイ創設者である張在亨牧師との関連を巡る様々な論争に巻き込まれてきました。特に、張在亨牧師が統一教会と関係があったという疑惑、さらには「再臨主」であるという主張をめぐる論争が、CTの報道姿勢や存在意義自体を問う大きな争点となっています。

これらの疑惑は、クリスチャン新聞や他のメディアによって繰り返し報道され、法廷闘争にまで発展しました。2004年、日本福音連盟（JEA）はCTに関連する疑惑を加盟教団に通知し、2008年には救世軍の山谷真牧師がCTを批判するブログ記事を掲載、名誉毀損で訴訟を起こされました。2013年の東京地裁判決では、山谷牧師の主張の多くが認められず、CT側の勝訴となりました。しかし、この判決後も、疑惑をめぐる論争は収束せず、複数の訴訟や抗議活動が展開されています。

クリスチャントゥデイ元編集長である根田祥一氏も、これらの論争において重要な役割を果たしており、CTを批判する情報を提供・拡散した人物として知られています。根田氏自身もCTから名誉毀損で訴えられ、2024年には東京地裁でCT側の勝訴が確定しました。しかし、控訴審では賠償金が増額され、訴訟は継続中です。

東京ソフィア教会との関係

CTの創設者である高柳泉氏は、東京ソフィア教会と深く関わっていました。東京ソフィア教会は、韓国の宣教師によって設立された教会であり、CTの設立にも影響を与えたとされています。両者は同じビルに事務所を構えていた時期があり、高柳氏は東京ソフィア教会の牧師を務めていた時期もあります。

今後の展望

CTは、これらの論争の中で、その報道姿勢や信条を改めて問われています。今後、CTがこれらの論争をどのように乗り越え、キリスト教メディアとしての役割を果たしていくのか、注目が集まっています。様々な団体や関係者からの批判や疑惑が継続する中で、CTの今後の動向は依然として不透明です。 報道内容の信憑性や公正性、さらには、張在亨牧師との関係性について、更なる議論が必要となるでしょう。

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