クリス・カーペンター

クリストファー・ジョン・カーペンターのプロフィール

クリストファー・ジョン・カーペンター（Christopher John Carpenter）は、1975年4月27日生まれ、アメリカ合衆国のニューハンプシャー州エクセターに出身した元プロ野球選手で、主に投手として活躍しました。彼は右投右打で、その愛称は「カープ」（Carp）です。

経歴

プロ入りとブルージェイズ時代

カーペンターは1993年のMLBドラフトで、トロント・ブルージェイズから1巡目（全体15位）で指名を受け、プロ入りしました。1997年5月12日のツインズ戦でメジャーデビューを果たしましたが、最初の3試合では0勝2敗、防御率12.71と厳しい成績でした。この影響でマイナーリーグに降格し、約2ヶ月後の7月29日にメジャー復帰します。その後8月19日のホワイトソックス戦で初勝利を収め、9月9日のエンゼルス戦で初完封を達成しました。この時、彼は球団史上11年ぶりの新人投手による完封記録を更新しました。

1998年以降は先発ローテーションに定着し、2001年までの4年間で平均して10.5勝という成績を残しました。しかし、敗戦も多く、彼はさらなる成長が求められる時期を迎えました。プルージェイズ時代には、サイ・ヤング賞投手であるロジャー・クレメンスやパット・ヘントゲンから多くのことを学びましたが、2002年には右肩を痛めて手術を受け、オフにチームを解雇されました。

カージナルス時代

カーペンターは2003年にセントルイス・カージナルスと契約しましたが、この年はメジャーでの登板がなかったため、彼のキャリアの再出発が求められる状況になりました。2004年は復帰を果たし、15勝5敗、防御率3.46を記録しカムバック賞を受賞しました。

2005年には、22試合連続クオリティ・スタートを記録し、このスタイルはナ・リーグで1968年以来の最長を記録しました。彼はまた、初めてオールスターゲームに選出され、リーグトップの成績を残しサイ・ヤング賞を受賞しました。カージナルスの選手がこの賞を受賞するのは1970年のボブ・ギブソン以来でした。

2006年も引き続き素晴らしい活躍を見せましたが、サイ・ヤング賞の投票では3位に終わりました。しかし、ポストシーズンではワールドシリーズでの活躍が目立ち、チームの優勝に貢献しました。翌年の2007年には肘の異常による手術を受け、復帰までに時間がかかりましたが、2009年には再び最優秀防御率を獲得するなど、本格的な復活を遂げました。

選手としての特徴

カーペンターは、その安定したスリークォータースローから、伸びのあるフォーシームや低目に沈むツーシームを巧みに投げ分け、縦横のカーブやカット・ファスト・ボールも持ち球としていました。また、フォークボールも得意でした。彼の速球の制球力は非常に高く、低めにボールを集めることで打者を追い込みやすいスタイルを持っていました。さらに、彼は牽制の技術にも優れており、投球時には走者の盗塁をほとんど許しませんでした。

詳細情報

• - 年度別投手成績
• - タイトル: 最優秀防御率（1回：2009年）
• - 表彰: サイ・ヤング賞（1回：2005年）、カムバック賞（2回：2004年、2009年）
• - MLBオールスターゲーム選出: 3回（2005年、2006年、2010年）

カーペンターのキャリアは、様々な苦難や手術を乗り越え、数多くのタイトルを獲得したプロの投手として、多くのファンに愛されました。彼の投球スタイルや成績は、今でも多くのファンの記憶に残っています。

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