クレイグ・ビジオ

クレイグ・アラン・ビジオ（Craig Alan Biggio）

クレイグ・アラン・ビジオは1965年12月14日、アメリカ合衆国ニューヨーク州サフォーク郡で生まれた元プロ野球選手です。右投げ右打ちで、主に二塁手として活躍しました。彼は現役時代を通じてヒューストン・アストロズに所属し、球団を代表する選手となり、数々の記録を樹立しました。また、息子のキャバン・ビジオもMLBでプロとして活動しています。

経歴

プロ入り前

ビジオは高校時代、捕手や遊撃手としてプレーした後、シートン・ホール大学に進学します。大学では野球に専念し、アメリカン・フットボールでの経験を生かしてスピードと運動能力を鍛え、チームをリードしました。

プロ入りとアストロズ時代

1987年、MLBドラフトでヒューストン・アストロズから1巡目指名を受け、1988年にメジャーデビューを果たします。デビュー初年度から注目の若手として活躍し、特に1989年にはナショナルリーグで21盗塁という捕手としての記録を樹立し、シルバースラッガー賞を受賞。この年の彼は134試合出場で、打率.257、13本塁打、60打点を記録しました。

1991年には月間打率3割を達成し、捕手として初めてオールスターゲームに出場しました。その後の1992年から球団の方針により二塁手に転向。彼はこの名前で数々の記録を打ち立て、自他ともに認めるトップクラスの選手となりました。特に1994年には盗塁王を獲得し、同年から4年連続でゴールドグラブ賞を受賞するなど、守備でも高い評価を得ました。

1995年にはリーグ最多の123得点を記録し、1997年には146得点を挙げ、これもまたリーグ記録となる成果でした。さらに1998年には、51二[[塁打]]と50盗塁を同時に達成し、これにより「50-50」と呼ばれる偉業を成し遂げました。

2000年には球団初の通算2000安打を達成し、2002年にはサイクル安打を記録しました。

中堅手、二塁手復帰

2003年には中堅手に転向しましたが、翌年にはチーム編成の変更により再び二塁手としてプレーするようになります。この年には自己最多の26本塁打を達成し、また2005年にはワールドシリーズにも出場。ビジオのワールドシリーズ出場までの試合数は2564試合で、これは史上最多の記録です。

3000安打、引退

2007年には通算3000安打に到達し、その後現役引退を表明しました。引退後はヒューストン・アストロズから背番号「7」を永久欠番として称えられました。

引退後と殿堂入り

ビジオは2013年から殿堂入りの資格を得ると、2015年には82.7%の得票率でアメリカ野球殿堂へ入ることに成功しました。この年は他にも名選手が顕彰され、彼にとって特別な年となりました。

選手としての特徴と人物

ビジオは三振が少ない打撃スタイルと、多くの死球での出塁が特徴の選手でした。また、俊足を生かしたプレースタイルでも知られ、12年連続で二桁盗塁を記録しました。中でも、彼の魅力はチームワークとリーダーシップであり、長年のチームメートであるジェフ・バグウェルと共にアストロズの中心メンバーとして活躍しました。

ビジオは現役引退後も多くの慈善活動に参加し、がんと闘う子どもたちを支援する基金の資金調達活動が評価され、ロベルト・クレメンテ賞を受け取るなど、スポーツ界での功績以外でも注目を集めています。彼は「クレメンテは野球界の真の伝説」と述べ、この賞の名誉を強調しました。

ビジオはそのプレースタイルだけでなく、人格とリーダーシップによっても多くのファンに愛され続けています。

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