クレイトン大学 (非認定大学)

クレイトン大学（Clayton University）の概要

クレイトン大学は、過去にアメリカ合衆国に存在した非認定の大学であり、その運営には多くの疑問や問題が絡んでいました。本校の本部は、もともとミズーリ州に設立されましたが、後にルイジアナ州に移転したとされています。しかし、同大学が発行した学位は一部の州、特にオレゴン州やミシガン州において、公式な利用が禁じられているため、学位の信頼性について大きなイシューとなっていました。特に、本大学はアクレディテーションを取得することができず、教育機関としての正式な認可を受けていないため、ディプロマミル（学位商法）の一例として指摘されています。

大学の沿革

クレイトン大学の運営は、設立者であるストーン大学総長の死去後の2004年を境に複雑化しました。その後、大学本部がルイジアナ州に移転した際、ハワイ州にあるPBU（Public Business University）との間で単位互換や姉妹校の協定が結ばれたとされています。PBUは米国天台宗を母体とした公認大学で、実在の学生が在籍していました。しかし、静岡県立大学の教授でディプロマミルの研究を行っている小島茂が現地に問い合わせを行ったところ、ルイジアナ州に「クレイトン大学」という名の大学は存在しないと報告を受けました。

2006年12月、フジテレビジョンの特番『FNN特命取材班・報道A』では、クレイトン大学の実態について詳しく取り上げられました。報道によれば、登録された本社住所には大学の実体はなく、名義上は同じビルに存在する企業「CTコーポレーションシステム」のみが確認されました。また、移転先の住所にもキャンパスは存在せず、ただの私書箱が置かれているだけだとされました。これを受け、クレイトン大学は名称を「クレイトン評価会社」に変更し、その後の運営が継続されることとなりました。

日本校の状況

クレイトン大学日本校は、理事長の吉田次郎、学長の東泰正、副学長の加藤逸雄らにより管理されています。彼らは、第7代の最高裁判所長官である藤林益三が顧問として参加していると主張していますが、藤林自身はその事実を否定しています。また、組織内での権限争いもあり、名義上の役職を巡る偽造文書が作成されるなどの混乱が生じていると言われています。

特に問題視されているのは、日本校に教授職を与えられた者が、無断で委任状を受け取る形でディプロマミルの教授になり、その結果として大学から解任されたという事例です。これらの行為は名誉棄損の問題として捜査当局に通報されています。同大学で博士号を取得し、その資格をビジネスに利用している学習塾経営者も存在します。

加えて、クレイトン大学はその実態が薄れているためか、近々「PBU日本校」に名称変更する意向があるとの情報もありますが、実情としては吉田次郎、東泰正、加藤逸雄の三人によって運営の実権が引き続き握られています。

最後に、クレイトン大学はアメリカでの開業認可を得るために試みましたが、最終的には成功を収めることができませんでした。そして、学長が2007年に閉校を宣言した後、公式なウェブサイトも削除されました。

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