クロアチア社会民主党

クロアチア社会民主党（Socijaldemokratska partija Hrvatske, SDP）は、クロアチアにおける主要な中道左派政党です。クロアチア民主同盟（HDZ）と並び、二大政党としてクロアチアの政治を牽引しています。

歴史的背景

SDPの源流は1937年にまで遡りますが、現在の党の直接的な起源は、ユーゴスラビア共産主義者同盟のクロアチア支部であったクロアチア共産主義者同盟が、1990年に東欧革命の影響下で「共産主義者同盟＝民主変革党」と改名したことにあります。

ユーゴスラビア内戦、特にクロアチア紛争の時期には、フラニョ・トゥジマン率いる右派・反共主義的な民族主義が台頭し、クロアチア民主同盟が国民の支持を集めました。共産主義の後継政党と見なされたSDP（当時は共産主義者同盟＝民主変革党）は、党勢の低迷を余儀なくされました。1994年には現在の党名に変更しています。

しかし、クロアチア紛争の終結とトゥジマンの死去により、民族主義の勢いが弱まると、SDPは急速に党勢を回復しました。2000年の議会選挙では、クロアチア社会自由党（HSLS）と政党連合を結成し、他の政党からの支持も得て、党首のイヴィツァ・ラチャンを首相とする連立政権を樹立しました。これは、クロアチアの政治において大きな転換点となりました。

近年の動向

2003年の議会選挙では、社会自由党との関係悪化などが原因で政権を失いましたが、SDPはその後も重要な政治勢力として活動を続けています。2007年の議会選挙でも政権奪還はなりませんでしたが、2009年から2010年にかけて行われた大統領選挙では、イヴォ・ヨシポヴィッチを当選させ、党勢の復調を示しました。

国際的な連携

SDPは、社会民主主義政党の国際組織である社会主義インターナショナルに加盟しています。これにより、国際的な社会民主主義運動との連携を深め、グローバルな課題に取り組んでいます。

まとめ

クロアチア社会民主党は、その長い歴史の中で、幾多の困難を乗り越え、クロアチアの民主主義と社会正義の実現に貢献してきました。今後も、クロアチアの政治において重要な役割を果たしていくことが期待されます。

* 党公式サイト（[クロアチア]]語）:[外部リンク参照)

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