クンロク

クンロクの意味と使われ方

「クンロク」という言葉は、さまざまな文脈で使用される俗語であり、特に相撲界と鉄道界での用法が注目されています。この用語は、日本語の「九六」に由来しており、さまざまな意味を持ちます。

1. 相撲界での「クンロク」

相撲において「クンロク」は、力士の成績に関する表現であり、特定の成績「9勝6敗」を示します。特に、大関に対して使用されることが多いこの表現は、彼らの成績が二桁に達しない場合、冗談混じりや揶揄（やゆ）の意味を持ちます。例えば、「クンロク大関」とは、成績が9勝6敗でありながらも現役を続けている大関を指します。このような力士は、横綱昇進の基準を満たすことができないため、ファンやメディアから辛辣な評価を受けがちです。

例えば、2022年5月場所後、横綱審議委員会の高村正彦委員長は、御嶽海や正代が皆勤で負け越したことを受けて「クンロク大関は、いい大関になってしまっている」とコメントし、彼らの奮起を促しました。この発言からも、「クンロク」が必ずしも否定的な意味だけではないことが示されています。

2. 鉄道界での「クンロク」

鉄道の分野でも「クンロク」は有名です。国鉄9600形蒸気機関車は、愛称として「クンロク」と呼ばれ、親しまれています。この機関車は、1921年から1942年にかけて製造され、多くの鉄道ファンや歴史愛好者から愛され続けています。

3. その他の用法

さらに、「クンロク」は他のいくつかの分野でも使用されます。たとえば、ISO規格のハイ・キューブ・コンテナはその高さから「クンロク」と呼ばれており、コンピュータ通信の9600ボーや9600 bpsもこの俗語で言及されることがあります。

また、麻雀においては、親が上がった9600点を指す用語として「クンロク」が使われることもあります。さらに、脅迫的な表現として「クンロクを入れる」という形で用いられることもあり、文脈によって変わる意味を持ちます。

4. 実際の事例

「クンロク」という表現は、いくつかの力士の名前と結びつくことが多いです。例えば、松登晟郎は5場所連続で9勝6敗を記録したことで「クンロク大関」として知られています。また、玉の海正洋も大関昇進以来、平均してこの成績を収めていたため「クンロク大関」と呼ばれた一例です。

このように、「クンロク」は相撲界、鉄道界、麻雀など多様な文脈で使用され、多面的な意味を持つ興味深い言葉といえるでしょう。そのため、使用する際は文脈を理解し、適切に用いることが重要です。

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