グランプリ・ウランバートル

グランプリ・ウランバートル

グランプリ・ウランバートルは、モンゴルで開催される国際柔道大会であり、かつては「モンゴル国際柔道大会」と呼ばれていました。現在は、IJFワールド柔道ツアーの一部として、グランドスラムに次ぐ重要な大会として位置づけられています。

来歴

この大会は、当初ワールド柔道ツアーには含まれない、大陸連盟主催の大会として開催されていました。2009年からは「ワールドカップ・ウランバートル」という名称に変更されましたが、2013年にグランプリ大会に格上げされたことで、IJFワールド柔道ツアーの対象大会となりました。2016年以降は開催が見送られていましたが、2022年に復活し、さらにグランドスラム大会へと格上げされました。

2022年の大会では、パリオリンピックに向けたポイント争いの開始を控え、ロシアによるウクライナへの軍事侵攻の影響で大会参加が中断されていたロシアとベラルーシの選手が、IJF名義による中立の立場で参加することが認められました。この決定は、ウラジーミル・プーチン大統領と長年の友好関係を築いてきたIJF会長のマリウス・ビゼールが率いるIJFが、夏季オリンピック競技団体の中で唯一、中立という立場ながらもロシアとベラルーシの選手の参加を容認したことで、大きな議論を呼びました。

ビゼール会長は、「柔道は教育のスポーツであり、政治的な干渉や差別を避けるよう努力してきた」と説明しましたが、ウクライナの元世界チャンピオンであるゲオルグリー・ザンタラヤは、この決定を強く非難し、ロシアの参加を認めるなら自身の獲得したタイトルを全て放棄すると表明しました。ウクライナ柔道連盟も、ロシアとベラルーシの選手の出場が認められる限り、IJFワールド柔道ツアーへの参加を拒否する姿勢を示しました。彼らは、軍やスポーツ省から給与を得ている選手は中立たりえず、IOCがロシアとベラルーシの選手の除外を推奨しているにもかかわらず大会参加を認めることは容認できないと主張しました。ウクライナ柔道連盟は、グランドスラム・ウランバートルにIJF名義で出場したロシア選手のうち、11名がロシア軍に直接関連していると指摘しましたが、IJFはこれまでの主張を繰り返し、ウクライナの要求を退けました。

名称の変遷

モンゴル国際柔道大会 (-2008)
ワールドカップ・ウランバートル (2009-2012)
グランプリ・ウランバートル (2013-2016)
グランドスラム・ウランバートル (2022-)

概要

コンチネンタルオープンでは通常、賞金は授与されませんが、2011年の大会では、モンゴル柔道連盟から最も一本勝ちが多かった男女各1名に1000ドル、メダル数の多かった上位3カ国にそれぞれ2000ドル、1000ドル、500ドルが授与されました。

2014年の大会では、男子の最優秀選手に100kg級のタギル・ハイブラエフ、女子の最優秀選手に70kg級のツェンドアユシュ・ナランジャルガルが選ばれました。

優勝者

(2013年-2016年グランプリ、2022年-グランドスラムの優勝者リストは省略)

各国メダル数

(グランドスラム大会となった2022年以降、2013年-2016年までのグランプリ時代の各国メダル数リストは省略)

外部リンク

* IJF World Cup Ulaanbaatar

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